少年



アンジェロは僕の隣に座り、クッキーフレーバーを取り出してきた。それを受け取って一緒に食べはじめる。美味しいな、なんて思いながら食べていたら、マルコがこっちに走り寄って来た。アンジェロを見ればふんわりと笑顔を浮かべるだけだった。


「総太、一口ちょうだいっ」

「え?あ、はい」

「ん・・・ありがとな!」



食べかけのクッキーフレーバーを差し出せばそれを一口食べてマルコはフィールドに戻っていった。クッキーフレーバーを一口齧ればアンジェロが突然声を上げた。



「総太、マルコと間接キスだね」

「・・・・・・・っ」

「初々しいねぇ」



一気に顔に熱が集中するのがわかった。最近、マルコに頬や額に事ある事に口付けられるのだけど、口付けされる度にその部分に熱を感じる。それと同時に胸の鼓動が物凄く早くなって、酷い時には頭の中がマルコでいっぱいになってしまう。本当に一体どうしてしまったんだろう・・・。同じ男の子にどきどきするなんて・・・




「総太、それは恋って言うんだよ」

「恋・・・・って、え、えぇ?」

「全部口に出てたよ?ここ最近、マルコが総太にやたらベッタリしてるなとは思っていたけど、まさかそこまでスキンシップが激しかったなんて・・・」

「・・・・恋」


そっと呟いてサッカーをしているマルコに視線を送る。視線に気がついたのか手を振ってくるマルコに手を振っていると、隣に居るアンジェロに「総太、顔真っ赤」と、頬をつつかれながら言われてしまい、更に顔に熱が集中してした------------





(マルコに恋してるんだ・・・・)





サッカー少年 END





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