サッカー



イタリアに来てからもう半年が経った。はやいな、なんて思う日曜日。今日は久しぶりにオルフェウスのメンバーが全員集まるとか(と、言ってもキャプテンの人は旅に出ていて来れないらしい)で、何故か僕も一緒に、とマルコに連れてこられた。今は見えないように無意識を操って隠してしまっている第三の眼。そっと左胸に触れたらマルコに左胸に触れている手を握られた。どきどきと鼓動が早くなるのがわかって、上手く頭が回らない。ここ最近ずっとこんな感じだ。どうしようか悩んでいたらフィディオ達に呼ばれマルコはそちらへ行ってしまった。ベンチに座って数回深呼吸を繰り返し呼吸を整えていたら、どうやら始まったらしい。デモーニオ達のチームと試合をしている皆をベンチから眺める。そういえば日本に居た時はいつも木の影から皆がサッカーしているのを見ていたっけ。無意識を操られるようになってからはベンチに座って見ていたな、なんて思っていたらマルコがドリブルしている姿が目に付いた。




(凄く楽しそうだな・・・)

「マルコが気になる?」

「うん」

「総太はマルコが大好きだもんね」

「うん・・・・・え、えぇっ!?あ、アンジェロっ!?」





凄く楽しそうに笑って僕を見ているアンジェロに驚いた。てっきりみんなとサッカーしてるものだと思っていたから。






- 21 -

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -