「私のお父さんに総太を預けて去っていたの・・・こんな化け物が自分達の子供な訳がないと言ってね」



瞳子さんはそれだけ言うと何も言わなかった。温くなったカプチーノを一口飲み、そっと息を吐き出した。これ以上は総太の過去を探るようなことはしないでおこうと決め、外に視線を移した。


「最後に一つ聞いてもいいかしら?」

「なんですか?」

「貴方は総太の事------------」












瞳子さんはあの後、直ぐに空港に向かってしまった。総太に会って行かないのか?と訊ねたら優しい笑顔を浮かべ「きっと私よりも貴方に会いたがっていると思うわ」と告げその場を去っていった。総太には瞳子さんに会っていた事は言わないでほしいと言われた。玄関のドアを開け家の中に入れば思いっきり総太に抱きつかれその場に倒れこむ。今にも泣いてしまいそうな表情を浮かべていて、どうしたのか聞いてもただぎゅうっとしがみ付くだけだった。ふわりと宙に浮いている第三の眼に手を伸ばし触れれば、不思議そうに総太はオレを見る。


「ただいま、総太」

「マルコっ・・・・」


総太の髪を撫でながらやんわりと微笑んだ-----------





(好きでいてくれるかしら?)


(はい、オレの大切な人ですから)


来客 END





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