らい



朝、電話が掛かってきて1階へと向かい電話に出た。母さんからの電話でちょっと不機嫌そうにしながら何?と聞けば13時によく家族で行くカフェに行くように言われた。総太を連れて行ってもいいか聞けば一人で行くようにと言われてしまい、苦笑いを浮かべた。自分の部屋に戻りベッドで静かに寝気を立てている総太の髪を撫でるが起きる気配は無い。結局、あの後二人でわたわたしながらも総太に服を着せて、軽くご飯を食べた。その時、総太にあの女の子の事を聞かれたから簡潔に「付き合えないって断ったよ」と答えたらなんともいえない表情を浮かべていた。シャワーを浴びて眠ったのは4時。後2、3時間は寝ているかもしれないな・・・なんて思いながら総太の髪にそっと口付けを落とした。どうしてかはわからないけれどオレはすんなりと総太への恋愛感情を受け入れる事が出来た。普通は同性だからとかって悩むのかもしれないけれど・・・。好きになってしまったのだ、もうどうにも出来ない。恋ってそういうものだと思う。だから、オレはこの気持ちが間違っているなんて思わない。人を好きになるのに良いも悪いも無いと思うから。


「よし・・・行ってくるよ、総太」



時計を見れば12時20分を過ぎたところ。
手短に準備を済ませ眠っている総太の枕元に置手紙を残しておいた。自転車に跨りカフェに向かう。どうして総太を連れて行ってはいけないのだろうか?母さんはただ、一人で行きなさい、としか言わなかった。どういうことなのかわからないままオレは言われた場所へと向かっていった------------








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テーマ「人外ファンタジー」
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