ジャンルカは一体何を考えているんだ。正直、ジャンルカが総太の顎を持ち上げた時、凄く焦った自分が居た。サッカーどころでは無くなっていて、歩み寄っていけば今度は口の中に指を入れていて。ブラージがジャンルカを総太から引き剥がしてくれて少しだけ安心した。総太を見ればほんのり頬を赤く染めて瞳も潤んでいて・・・。オレが近くに居るのに気が付いているのかいないのか、ただぼーっとしていた。ジャンルカをグラウンドの隅まで連れて行きさっきの行動の事を聞けばただジャンルカは



「 興味があるからだよ 」



と、だけ答えた。胸のざわつきが酷くなっていくのを感じた。ジャンルカが言う”興味”は女の子への興味とだいだい一緒なのを知ってる。総太への興味なんてオレだけが抱いていればいいのに。思わず出そうになった言葉ををぐっと飲み込み目の前の女の子を見た。










隣に座っているジャンルカは何処か不機嫌そうにしていた。どうしたらいいのかわからなくてただ痛む左胸にそっと手を当てた。どうして・・・こんな事一度も無かったのに・・・。マルコは今何をしているんだろう?あの子に呼ばれていたけれど・・・。やっぱり告白とかされてるのかな。あの子可愛かったな・・・。恋ってどんな感じなんだろう。あの子はマルコに恋をしているのかな・・・。恋焦がれ本能のままにマルコとあの子はどうなっていってしまうんだろう?そうなった時、マルコは・・・・?ズキリと左胸が痛み小さく深呼吸をしてジャンルカを見た。


「ジャンルカ・・・・?」

「な、なんだよ・・・」

「顔、赤いけど・・・大丈夫?」


熱でもあるのだろうか?そっと手を伸ばせばその手を掴まれそのまま抱きしめられた。抱きしめられたのと同時に感じた違和感。 きつく抱きしめてくるジャンルカ。どうしよう・・・まさかそんな・・・・こんなことになるなんて・・・・


(制御出来なくなっていたなんて・・・・)







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テーマ「人外ファンタジー」
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