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ペンが紙の上を走る音だけが響く。時々鳥のさえずりが聞こえたり、可愛い子供たちの笑い声と悲鳴と爆発音が聞こえなくもない。そんないつも通りの午後の昼下がり、コンコンっと控えめに執務室の扉を叩く音が響いた。ノックの人物なのかなんてすぐに分かり、入るように告げれば予想通りの人物。執務室へ滅多に来ることがない妻の姿に、アルスは頬を緩ませた。そして、妻から告げられた言葉を聞いてさらに笑みを零したのだった。



アルス「と、いうことで!ようこそ我が別荘へ!!」
千代「え、ここ別荘なの?お城じゃないの?広いよ?」
アルス「別荘です!」
和成「さすが国王様ねぇ・・・」
アルス「私を貴鷲に入れてくれたらこの領地、貴鷲のモノになりますよ!」
千代「それは保留で・・・」
アルス「そうですか・・・残念です・・・」
甘安「千代ぽーーーん!!セコムーーー!アルスん!そうちゃんちゃんの準備終わったんだけどよーーー」
蒼助「ふえぇえ・・・重いよーー」
甘安「ドレスが重すぎて身動きがとれなくなっているーーーー!!」
和成「すっごい装飾・・・・・」
千代「・・・ドレス却下!」


涙「ハロウィンってことで、用意してみたんですがどうでしょうか?」
浹「これ・・・プリ○ュアの衣装だよな?」
涙「全シリーズ用意しました」
浹「そう兄には・・・う〜ん・・・」
涙「悩むなら片っ端から着せていけばいいと思います!」
浹「その手があったか」
千代「尺がないから却下!!!」


イシュ「メイド服なんてどうだろうか」
愛音「ふむふむ・・・」
イシュ「ロング丈は正統派でいいと思うが、蒼助は幼い外見をしているから、こっちの短い方がいいかもしれない」
俊博「おぉ!これはかわいい!」
五十鈴「たしかに、似合いそうだね」
イシュ「なんならお前たちも着るといい。人数分用意した」
愛音「メイド服に一票!!」


アシュ「ふっふーん!かわいい弟・・あれ妹?の為に用意したよ!」
雷ノ助「そう兄を養子に出した覚えはないんだけども・・・」
アシュ「僕、自らがデザインしたこの衣装!!どうかな!」
翔牙「これはなかなか・・・雷ノ助様、いかがですか?とてもお似合いだと思いますよ」
雷ノ助「たしかに・・・ロリィタそう兄は可愛いかもしれない」
翔牙「いえ、雷ノ助様が、という意味です」
アシュ・雷ノ助「「ん??」」


リヴィア「俺はハロウィンらしく魔女っ子衣装を用意したよ」
龍彦「わぁ!可愛いです!」
狼「ちょ、ちょっと待て!いいから待て!待て!」
リヴィア「ん?」
龍彦「おおかみさん、どうかされましたか?」
狼「どうかされたぞ」
リヴィア「それは大変だ!で、どうしたのかな?」
狼「ここまで出てきた衣装、全部女ものなんだが・・・蒼助様は男だろ?ショタだろ?」
龍彦「あ」
リヴィア「あ」
狼「あ、じゃねーよ!?なんだ、その今まで忘れてました!みたいな反応!たつに至っては兄貴だろ!姉貴じゃないだろ!」
龍彦「どちらかというと、妹とか弟みたいな感覚でした」
狼「兄の威厳ゼロじゃねぇか!」
リヴィア「可愛いからいいんだよ!カワイイは正義さ!」
狼「よくねぇよ!?ツッコミはいないのか!もうツッコミはいないのか!?」


急募:ツッコミ


Oct 15, 2016 21:48
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