ぴく、と閉じようと動いてしまうわたしの内腿を強引に開かせて、ちろちろと熱い舌が尚も刺激を与えてくる。はしたないとは思いながらも腰が振れてしまい、恥ずかしい。というか、そんなところを優さんが舐めているというだけで恥ずかしいのに。

「っあ、う…、優さ、」
「何」
「もう、やだぁ…っ」

震える声で訴えると、優さんはやっと顔を上げてわたしを見る。綺麗な顔。口許がわたしの蜜で濡れていて、なんとも厭らしい。優さんはそれを親指で拭いながらわたしに顔を近付けた。

「嫌? あんたが言ったんだろ、指より舌の方が好きって」
「そう…、だけど…」

優さんはわたしの好いことを知りたがる。これは好いか、こっちはどうか、なんて、答えるのも恥ずかしい一種の言葉責めのようにも感じるけど、これはお互いを教え合う為に始めたものだ。優さんだって聞けば教えてくれるけど、まだまだわたしが把握していることは少ない。それなのに優さんは前よりもわたしの弱点をどんどん把握していって、ただ体温を分け与えていたあの頃とは全く違うことをしてきたりする。今日だって時間を掛けてゆっくり舐められて、もうぐずぐずになってしまう。

「ん…、」

ちゅ、と触れるだけのキス。宥めるように二度、三度と唇を重ね、わたしの頬を撫でた。キスだけでとろんと瞼が重くなるのを、優さんはじっと見つめてくる。

「本当に嫌なのか」
「いやってわけじゃ…でも気持ちよくて恥ずかしいの…」
「恥ずかしい?」
「だってわたしだけが気持ちいいみたいで…」

優さんはわたしをたくさん愛撫してくれるのに、わたしはいつだってされるがままだ。わたしに主導権を握らせてくれるとは考えにくいけど、わたしばかりが気持ちよくなるのは引っ掛かる。それに、一方的に悶えているところを優さんにじっと見つめられるのも恥ずかしかった。

「恥ずかしがることじゃない」
「でも…」
「俺だって、心地好い」

優さんは、くしゃ、とわたしの髪を撫でると、掌を秘部へ押し付ける。わたしの蜜と優さんの唾液でぬるつくそこを往復するように掌を動かして指を濡らすと、中指をゆっくり膣内へ挿れてきた。もう随分と解れてどろどろなそこは、指一本くらい難なく飲み込んでいく。

「、ん…、」
「名前」

優さんの指を膣内で感じて思わず唇を噛むと、優さんはわたしを見つめながらうっすらと微笑んでくれる。

「俺も、この温度が心地好い」

優さんが愛おしそうに目を細めるから、胸がきゅっと締め付けられる。優さんもわたしに触れながら心地好いって感じてくれてるんだ。嬉しくて膣内までをきゅっと締めてしまって、あ、と思う前に優さんがまた笑った。

「それは催促か?」

否定する隙も与えられず優さんの指が動き出す。細くて綺麗な指なのに、わたしの中に入ると男性の指だと実感する太さ。前に言わされた好いところを擦られて腰が大袈裟に跳ねた。中からどろどろと蜜が溢れてくる。

「ん、んっ、ん、優さ…っ、」
「口、押さえるな」

弱いところを小刻みに擦られると眉が下がってみっともない声を出しそうになる。気持ちよくて、恥ずかしくて、ちょっぴり怖いのに、心地好い。堪らず優さんにしがみつくと、優さんはわたしにキスを与えながら指をもう一本挿れてきた。力強くなる愛撫に喉を反らしそうになる。く、く、と指を折って抉るように刺激されると何故か涙も出てきてしまうのだ。必死に追っていた舌を抜き取られ、優さんは深く息を吐いた。

「もっと、体温…、」
「ん、優さん…っ」

優さんは汗で張り付く髪を煩わしそうに掻き上げ、熱を膣口に宛がう。優さんの熱がゆっくり中に入り込んできて、秘肉を押し開いていった。優さんの体温。それが奥まで全部埋まり、わたしの体温と溶け込んでいく。

「あ…っ、ゆ、ぅさん…っ」
「っ、はー…」

優さんにねだるように手を伸ばすと、それに指を絡めて握ってくれる。優さんの大きな掌、大好き。中に埋まっていた熱をゆっくり引き抜き、また押し入れる。何度か繰り返して熱を馴染ませるように腰を遣われる。気持ちいい、優さん、気持ちいい。優さんも同じ気持ちになってほしくて顔を見上げると、優さんも眉を寄せながら気持ち良さそうに腰を動かしていた。

「あっ、あん、優さ…っ、ん」
「ふ…好さそうだな…」
「あ、あぁ、あ…っ、あ、」
「あんたは俺にどうされても好いんだな」
「あぁあ、ゃ、んああぁ…っ」

優さんの言う通りだ。優さんに触れられているところがどこも気持ちいい。優さんにどうされたって、優さんを感じてしまう。大好きな優さんの顔を見ていたいのに快感のあまり背を仰け反らせてしまって上手く視線が合わない。それを見て、優さんはわたしの耳朶に唇を寄せ、ぐっと甘くした声で名前を呼んでくれる。

「名前…、」
「あ、うぁ…っ、ゆうさん…っ」
「名前、ん…、名前…っ」
「あぁ、あ、優さ、すき…っ、すきっ、ああっ」
「俺も…、名前、愛してる」
「はぁ、あ、あぁああ…っ」

びくんっ、と大袈裟に背を反らして胸を突き出し、内腿を痙攣させる。優さんを置いて先に達してしまった。優さんは何度も深く息を吐いて堪えるようにしながら腰を止めていてくれて、ひくひくと腰を震わせて体から力が抜けた後にそちらへ視線を遣ると、優さんがまたうっすら微笑んでいる。

「優さん、ごめ、なさ…っ、わたし先に…」
「あんたの好いこと、また見つけた」
「え?」
「あんた、名前を呼ばれると好いんだな」

またひとつ、弱点を知られてしまった。しかし、それよりもそれを知ったことが嬉しいとばかりに微笑んでいる優さんに愛おしさが溢れてくる。本当に優しく穏やかに笑うのだ。こくりと素直に頷いて見せると、やっぱり、と漏らしながらわたしの額にキスをする。

「ゆ、優さんは、どうですか…、名前呼ばれるの…」
「あぁ、悪くない」
「じゃあ、もっと優さんのこと呼んでもいい…?」
「好きにしろ」

ちゅ、ちゅ、と額や頬にキスをくれるので、わたしからは唇へキスを贈った。優さん、大好きな優さん。首へ腕を回してねだるように甘えると、優さんは少しだけ遠慮がちに腰をゆるゆると動かし出した。わたしの体を気遣いながら愛してくれているのがとても伝わってきて、わたしも自分の気持ちを伝えたくなる。

「優さん、動いて大丈夫だから、もっとわたしの体温を感じて」
「ん」

優さんは耳や首にもキスを降らせながら腰を動かした。どんどん熱くなる体温を合わせて、ふたり溶け合うように。幾度と名前を呼び合いながら体を重ね、お互いの体温を貪った。

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優さんプレイ記念です。知りたがる優さんが可愛すぎて書いてしまいました。
20180211
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