瑠衣先輩にしがみつきながら、一生懸命舌を伸ばして唾液を絡める。舌と舌を擦れ合わせるのも、吸い付くように遣う唇も、角度を変えたり愛撫の仕方を変えるのも、全部瑠衣先輩に教わったことだ。まだまだ拙いわたしを助けるように、瑠衣先輩からも舌を絡めてくれる。

「ん…、続けて」

息継ぎの為に一旦離した唇を再び合わせようとした瞬間、つぷりと指が入ってくる。ビクッと大袈裟に反応すると、瑠衣先輩はクスクス笑いながら宥めるようにわたしの頬へキスをした。

「ほら、続けてって言ったでしょ。それとも、俺とのキスは飽きちゃった?」
「ふ、ぁあ…っ、ちがいま、す、」
「じゃあどうしてしてくれないの? キス上手になってきたよ」
「あ、ん、っ」

ゆっくりと挿れられる指は根元まで簡単に埋まり、自分がそこをどれだけ濡らしていたのか気付かされた。キスをしながら丁寧に愛撫され、その最中も唇を離すことは許されなかったけれど、流石にここを触れられたら耐えられない。キスだってしていたいのに、気持ちよくて顔を反らしてしまうのだ。

「あ、あ、あぅ、う…っ、るい、せんぱ…っ」
「蕩けた顔して、ここ触られるのそんなに気持ちいいの?」

瑠衣先輩の指が気持ちよくて、素直に頷く。ぬるついた内壁を擦り、優しくわたしの耳にキスをした。それすら気持ちよくて、瑠衣先輩の首に腕を回して快感を貪る。

「痛くない? 動かしてみよっか」
「んひ…、ぁあっ、あ…、」

ぐち、ぐち、瑠衣先輩の指が抜き差しされた。蜜を指に塗り広げて馴染ませるように、何度もゆっくり動かされる。滑りが良くなってきたと思ったら、瑠衣先輩がわたしの唇を舌でなぞって、わたしもそれに舌を伸ばした。柔らかくて温かい瑠衣先輩の舌。直ぐに気持ちよくなる。

「んむ、っふぅ…っ」
「指増やすけど、キス止めちゃだめだよ」

唇が少しくっついているような距離で囁かれ、返事をする前にまた塞がれた。瑠衣先輩の舌を追って必死に首に掴まる。ぐっ、と中に埋まる指は言われた通り増えて、わたしの弱いところを優しく押し出した。そこ、力が抜けちゃう。

「あ、っんう!」

一瞬仰け反るように唇を離してしまったけれど、瑠衣先輩に止めちゃだめだと言われていたので夢中でしゃぶりつく。気持ちいい、気持ちいいけど、キスは止めちゃだめ。指がぐりぐりと内壁を押し上げると、隆起してきた性感帯は瑠衣先輩を更に感じようと固くなっていく。こりこり動かされて、身悶えながら唾液を絡め合った。

「ん、んぅ…っ、ん、ん、」

腰から脳まで貫くような快感に酔い、びりびりとした愉悦に爪先も伸びてしまう。お腹や内腿にきゅうっと力が入ってくるのを感じて、まだ瑠衣先輩の指しか貰ってないのに、頭が真っ白になっていく。気持ちいい、イキそう、イキたい、気持ちいい、瑠衣先輩、気持ちいい。思わず唇を離して背中を反らすと、瑠衣先輩はわたしの中から指を引き抜いてしまった。ずる、と一気に蜜も垂れる。

「え…っ、な、なんでぇ……」

あと少しで、イけたのに。甘く切なく疼く膣内を早く擦ってほしくて瑠衣先輩を見つめると、瑠衣先輩は小さくキスをしてわたしを嗜める。

「キス、止めちゃだめって言ったでしょ」
「だ、だって、きもちよくて…っ、」
「ふふ、分かってるよ。あと少しだったもんね」
「!……わかってて、いじわるしたんですか…」

じっと睨むと瑠衣先輩は声を上げて笑い、「名前があんまり可愛いから、ついね」と申し訳なさそうに額へキスをくれる。瑠衣先輩は普段とっても優しいのに、たまにこういう意地悪をしてくるのだ。早く瑠衣先輩が欲しくて、ねだるように瑠衣先輩へ手を伸ばす。

「瑠衣先輩…」
「はぁい」

早く、早く。欲しいのに自分からねだるなんて恥ずかしくてできない。じっとわたしを見つめる瑠衣先輩に、挿れてくださいなんて言葉は言えない。もどかしくて、切なくて、目が潤んでくると、瑠衣先輩はそんなわたしをクスッと笑い、髪を優しく撫でてきた。

「俺の膝の上が落ち着く? それとも、俺が上に乗っちゃってもいい?」

え…、と間抜けに声を漏らすと、瑠衣先輩はわたしの腰を掴んでそのままゆっくり体を倒す。ベッドに横にされたわたしに覆い被さるように瑠衣先輩が重なり、「乗っちゃった!」と悪戯に笑って見せた。いつも紳士的な瑠衣先輩に見下ろされると何となくかっこよくて、恥ずかしくなる。

「あ…、あ、瑠衣先輩…」
「うん、一緒に気持ちよくなろうね」

宥めるようなキスを降らせた後、瑠衣先輩の熱が宛がわれ、それがゆっくり埋まっていく。熱くて、固くて、中から押し出されるように喘いでしまいそう。

「ん、く…、ぅん」

恥ずかしくて手の甲で口を隠すと、瑠衣先輩が優しくそれを剥いでしまった。露になった唇にまたキス。何度も、何度も、角度を変えて唇を愛撫され、舌が入ってくる。

「ん、んん…っ!ん!ん…っ!」

腰を遣われる度に気持ちよくて、ぎゅうっと目を閉じた。熱いそれを受け止めながら必死に舌を動かし、瑠衣先輩に教わったキスを繰り返す。頭が沸騰してしまいそうだ。瑠衣先輩からのキスはいつだって優しくて、気持ちよくて、わたしを満たしてくれる。宥めるように、慈しむように、わたしに愛情を与えてくれる。わたしのこの気持ちも、瑠衣先輩に全部伝わってくれればいいのに。

「んんんぅっ、んっ、んむ、ん、んんん!」

熱いキスを交わしながら奥を叩かれて、あっという間に絶頂を迎えてしまう。一気に締まる膣内に瑠衣先輩も息を荒くし、わたしを力一杯抱き締めながら長い射精をした。たくさん吐き出される欲望で、中が満たされる。

「は、はあっ、はあ…っ、」
「ん…、かわいい、名前」
「はあっ、はあ、瑠衣先輩…っ」

呼吸が整わないままに、深いキス。瑠衣先輩とのキスは不思議で、心の全てを包まれているようで安心する。何度もしつこく与えられるキスに必死に応え、わたしからの瑠衣先輩に何度もキスを贈った。大好きを込めて。

「ほんと、キス上手くなったね」

嬉しそうに笑う先輩に、またキュンと胸が鳴いた。

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瑠衣くんプレイ記念。本気でかっこよくて悲鳴の嵐です。キスをたくさん教え込まれる続編読みたくて書きました。
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