松野くんはいつだって自分の意見を通そうとしてくる。特別強引に強いているわけじゃないけど流し込むのが上手くて、気付くと松野くんに従ってしまっているのだ。

「ほら、そんな触り方じゃいつまで経っても終わんないよお」
「ん、ふ…っ、ん、ん、」

手で根本を擦って、先は口に含めるだけ含む。ぐぬぐぬと口の中で唾液と絡む音が響き、じっと見られたいものではないのに前髪を掻き上げられる。熱っぽい視線は感じるのに、松野くんは全く気持ち良さそうではない。頬の内側で擦り上げるように口を窄め、ちょっと強いくらいに吸い上げる。松野くんに教えてもらったことをちゃんとやってるつもりなのに、できていないのかもしれない。それでも何度も何度も頭を上下に動かす。手の動きもそれに連動させて、ゆっくりだけど単調な動きをさせ続けた。松野くんの腰が少し動く。

「あー…、そうそう、ちょっともどかしいけど前よりマシになったかも…」
「んっ、ん、んぅ、ん」
「苦しい? あは、かわいー…」

わたしの頭を優しく撫でてくれる。松野くんがこんなに優しくしてくれるのは口でしているときくらいだ。嬉しくて言葉を返したいけど、せっかく感じ始めてくれたのに離すわけにはいかない。ぐぷ、ぐぷ、唾液が松野くんの我慢汁と混ざり合って妙な味がする。びくびく震えてきて、気持ち良さそうに息を吐いて、松野くん、えっちな顔してるなあ。上目に見上げるとちょうど目が合い、松野くんが眉を歪めた。

「あ…、そのまま…っ、」
「んんっ、ん、ん、っん、」

言われた通りそのまま頭を動かし続ける。松野くんのモノが痙攣するように震え、腰を押し付けられた。それから、びゅるっ、と勢いよく喉に叩きつけられる熱。変な味、松野くんの味だ。

「はぁー…っ、まって、そのまま…、」
「ん…?」

松野くんはわたしの口の中からモノを引き抜くと、先端から糸を引いて少し小さくなったそれを見て満足そうに笑った。わたしもちょっと嬉しい。

「まだ口の中に残ってる?」
「う、ん」
「見せて」

えっ、と思いつつ、にやにや笑う松野くんの顔が少し可愛くて言われた通り口を開ける。わたしの唾液と混ざって、大きく開けたら溢れそうだ。松野くんはわたしの顎を掴み、じろじろと口内を見回してまた嬉しそうに笑う。

「じゃあこれ、飲んで」
「っ、ん、く…」

ごく、と喉が鳴る。飲み込むにはスムーズに喉を通るけど、鼻から抜ける臭いがまだ慣れない。生臭い男性の臭いに眉を寄せると、松野くんはニィッと歯を見せて目を細めた。

「よくできました」

ぽん、と頭に手を置かれる。強制されているわけではないけど、わたしの自主的な行動でもない。やっぱり松野くんは、わたしに従わせるのが上手いのだ。

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Twitterよりリクエストで、おそ松に「よくできました」を言わせました。
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