東京で初雪が降った。
しかもそこそこ積もる量の。

「名前知ってる?雪ってね音を吸収するんだって」

ふふんっと鼻を鳴らすようにそういうとど松くんはこぽこぽと音を立てるコーヒーメーカーから出来立てのコーヒーを注いだ。そこにゆっくりとミルクを注ぎ入れる。

「そーなの?だから冬ってなんとなく静かなのかな」
「僕達ふたりだけって感じがするね、しんとしてると」

あったかいカフェオレを私の分も用意してくれた。
雪によって作られた独特の静かな空間にふんわり香るコーヒー。隣にはあったかいとど松くん。

「なんかね、幸せ、わたし」

ふふっと微笑むとはいはい、という感じで頭をなでてくれる。私はこの手がすごく好き。
みんな可愛いと口を揃えていうとど松くんは私の前ではちゃんと彼氏で。私より少し大きい手をきゅっと握る。

「なあに?今日は甘えたさん?」
「そんなことないけど…。でも久々なんだもんゆっくりおうちで会えるの。」

んむ、と口をとがらすと次はとど松くんがふふっと笑う。

「僕より可愛いなんてずるい」

そういってとど松くんの大きな目が近づいてきたと思うとふにっと唇が触れた。何度もふにふにしてきた口からちろっと出てきた舌を受け入れるとちゅっと吸われる。

カフェオレの、味がする、とど松くん

ようやく慣れてきた甘く深いキスに酔いしれてると両耳をふさがれた。くちゅくちゅ、と頭の中がえっちぃ音でいっぱいになる。体の中をきゅうんっとした快感がめぐりいやいやと首を振るけどとど松くんは許してくれない。

唇が離れた頃にはとど松くんはすっかり男の顔。
僕だって男なんだよ?
そう呟かれた初めての夜を思い出す。

「名前えっちな顔してるよ?どうしたの?」

きゅるんっと目を丸めていじわるく尋ねるとど松くんの首に腕を回して鎖骨あたりに顔をくりくりと押し付ける。

「わかってるくせに」

自分とは思えない甘い声でねだるととど松くんは私たちが背もたれにしていたベッドに私を寝かせた。私の身体を跨ぐとど松くんの顔は何度見ても色っぽくてちゃんと男で身体の下の方がきゅうんっとする。

とど松くんは私の顔を見てふっと微笑むとまたキスを降らせながら耳とか首筋とかをくすぐる。

「んん、ふっ、」

くねっと体をよじると気をよくしたとど松くんは厚めの白いニットの下に手を入れた。あんまり大きくない私の胸を優しく撫ぜふにふにと揉む。

キスと僅かな快感に酸欠になってたころ名残惜しく唇が離れ、セーターとキャミソールを脱がされた。そのままブラジャーも脱がされてぷくっと腫れた胸の頂きを指でこねこねとされる。

「んあっ…ふっ……んんっやっ」
「ほんっと名前ここ好きだね?きもちい?教えて?」
「やぁあんっ、あっ、っきもち…」
「そうだねきもちーね。」

甘く柔らかい声でそういうと私の目を見つめながらつねってた先っぽをぺろっと舐めた。そのままくわえると歯と歯でこりこりと甘噛みする。ふぅうんっと声を漏らすとなんとも満足げな表情だ。

「いっあ!もぅやだぁ…あっん!」

背筋がぞくぞくして止まらない。自然と目がうるうるとしてきて背中がのけぞる。胸を突き出すようになってしまってまたそこをとど松くんに刺激されて逃げることも出来ない。

「ねっ、ぇ、とどま、く、もぉあああんっ」
「なぁに?聞こえないんだけど?」
「やっ、いじわ、る、ぁんっ」
「きもちーね名前?もっときもちくしてあげる」

可愛い顔が微笑んだと思ったらまた先っぽばかりを刺激する。ずっと続く刺激に頭がぼおっとして膝をすりすりさせる。

はやく
はやくしたを
とどまつくん

それが伝わったか否か。とど松くんは最後にかりっと噛むとそのままおへそのほうにちゅっちゅとキスをしてスカートとストッキングを同時に脱がせた。

「前に黒ストッキングだけ残したら江頭みたいだったからね、優しいでしょ?」
「優しくないもん思い出さないでよばかっ」
「えー優しくない?」

くっくっと笑いながら私の足の指にキスするとど松くんはそのまま指を口に含んだ。ぬるぬるした感触がくすぐったくて、気持ちよくて。つい引いてしまう足を固定して付け根までねろねろと舐める。

「んやぁ、それやだぁ…っあああんっふっ」

ふぇっと泣きそうになるけどやめてくれない。くちゅくちゅと音を立てて舐めるとど松くんの舌。いけないことをさせてるようなそのあたたかさにふつふつと快感が膨らむ。
だんだんと唇が足首、ふくらはぎ、太ももとなぞってきた。それにもふるふると震える私の身体はなんて正直なのだろう。
こんなんじゃ感じてるのがばればれだ。

一番大事なところまで上がってくると下着の上からくっと指で押した。

「名前?ここすんごいよ、あんまーい匂いがする」
「しないぃぃ……っ」
「足がうずうずしてるよ、腰も動いてる。僕にいじられてこんなにえっちになっちゃうんだね?」
「や、だぁぁ……ひっう」

すんすん恥ずかしくて泣き始めた私はすぐ鳴き声をあげた。とど松くんが下着をおろしていきなりふっくらとした蕾をくるくると指で撫でたからだ。その指はだんだんと押しつぶすように動き、にゅるっと指を滑らせて中に軽く入れる。それを何度も何度も…

「あぁっ、やあっひゃあっんんっあっ」
「くっちゅくちゅだねー?僕のことほしい?」
「んぁぁあっだあめっああっ」
「だめ?これがだめ?それともこっち?」
「んひゃあ、だ、あっ、も、いっちゃ」

ぺろんっと舐められた。
指がちゅるんっと入った。
もう、やだ、だめ、いく

「んやぁぁぁあっ……あっ?、むりっあっ」

いってるのに、指も、舌も、とまらない。
ずりあがる私の身体を追っかけてじゅっと吸われると私の身体がまた跳ねる。

中に入ってる指は何本?もうわかんない。
頭がまっしろで、ちかちかとスパークする。

「だあめぇぇえっまった、いく、やだあ、あああぁあっ!!」

びくびく震える私の身体。
よく頑張りました、と頭をなでられて涙でぐちゃぐちゃになった顔を舐められる。

「とど松くんは、すごく、男だよね…」
「どういうこと?僕は可愛いけど男だしそんな可愛い反応されたら意地悪したくなっちゃうから」

名前が悪いんだからね?

そう囁かれてまた身体はびくんっと跳ねた。
それを見て微笑むとど松くんをぼおっと眺めてると準備が出来たらしい彼が私の足を割って入る。

「名前」
「と、どまつくん」

入れる前に少し低くした声で私の名前を呼んでくれる。

だいすき

そう思っていると腰の下に枕が入れられた。

「つらかったらいってね?」
「言ったらやめてくれるの?」
「んー…気持ちよさげだったらやめない」

そんなのっと反論しようとしたところで先っぽがくぷっとはまった。もう既にとど松くんの形にフィットするようになってしまった身体は挿入の刺激を余すところなく拾い集める。

「んああぁぁあっ」
「いつまで経ってもきっついねー」

『カラ松兄さんはいつもおかしくてよくいったいねーって言うんだ』

その時の口調になんとなく似ててくすっと笑う。

「何笑ってんの?ずいぶんと余裕だね?」

いじわるーな笑みを浮かべるとど松くん。

これは

ピンチ

「あのね、ちが、あああっ」

腰をつかまれて最初からガツガツと攻められる。

喰べられる。

直感的にそう感じたけどもう遅かった。

「あああああっふかっあいっあっやあっ」

やだやだと首を振っても奥の深いところを突かれると全身が快感で身震いする。

「名前が好きなのはここだっけ?それともこっち?」
「んあああ!やあっぁああっだっあ!むっりっあああっ」
「すんごい気持ちよさそう。ここもつんってしてる」
「ひぃあっなめちゃっやだっああっ」
「乳首好きだね?きゅうってしまった」

腰から手が離れると先っぽを痛いくらいぐりぐりつままれる。
でも、それすらも、

「はああっんっきもち、いっ」
「痛いのもきもちーねー名前はえっちだもんねー」
「ひぃっやあっあうっ??!」

片足が担がれる。
さらに深い挿入。
苦しくて、痛くて、でもそれに勝る快感。
気持ちよすぎて逃げたいのにそれを許してくれないこの状況にまた興奮してきゅううっと力が入る。

「もおやあぁだっああっいっあっ」
「いきそ?1回いこっか?」
「やあぁぁんったす、け、てっ」
「そんなの、もっと意地悪したくなる」
「んああぁっあっいくっんんっ」

さらにつながりが深くなる。
お腹側のきもちいいところを的確に攻められて身体がガクガクと震える。
足がぴんっと張る。
頭の先までぎゅんぎゅんと快感が回ってくらくらしてぐちゅっとした音にまた下の方がきゅんとして……

「いぃっ……あああっ!!」
「くっ…………!」

短い息を繰り返しながら重い目をあけると、目の前には優しげな顔のとど松くんがいる。

「いった?」
「ん、、」
「僕まだだからもう少し、ね?」

ぐりり、ととど松くんが下半身を押し付けるとあられもない声がまた漏れる。
いったばっかの身体に強すぎる快感が走った。

「あぁあ!まっ、あっむ、りぃっ」
「エッチな身体も声もその顔もだいすき」
「ふぁっあっ」

ぐんっと奥まで入れて顔を近づけてそう言うとど松くん。

「わ、たしもすきぃ、全部すき」
「かわいーね名前」

ちゅっちゅと私の顔にキスを落とすとど松くん。行為が少し静まるとまた音のない空間が訪れる。
すぅっと息を吸うとタイミングよく唇がふさがれた。

「んっは…もっと、して?」
「ん…もっとしたげる」

また部屋の中が私たちの音であふれた。

fin.
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