数時間前、彼にセーラー服を着てくれとせがまれた。初めは断ったのだが、彼はとにかく粘り強いし、自分の譲りたくないことは絶対妥協しない。とうとう彼女は、彼の差し出したそれを着てしまった…。




(( セーラー服で ))




「もーいいかーいっ」

何だかかくれんぼをしているような口調だ。彼女もまた「もーいいよーっ」と返して、彼を待った。彼は隣の部屋からバタバタと騒がしく走ってくる。勢い良く入ってくると、まず上から下まで舐めるようにじっくり見つめ、それからニヤリと口角を上げた。

「やっぱり。すっごいよく似合うね」
「…分かんないし」
「すっごい可愛いよー」

彼はニッコリ微笑んでから、彼女を自分の腕の中へと、ぎゅうと包み込んだ。

「ねぇ、何で俺がセーラー服好きなのか、知ってる?」
「え、知らない」

そういえば彼は、自分でも何着か持っている。そのくらいセーラー服が大好きで、いつも鬼男に怒られているのだ。

「セーラー服ってさ、汚したくなるんだよね」
「…は?」

頭の中で色々考えて、何で好きなのか予想を立てていたときに。

「何、汚すって…」

大体予想はつくけど、認めたくない。それが当たりなら、彼女は直ぐにでもセーラー服を脱がなければならないから。

「分からない?じゃあ実際、汚してみようか?」
「え」

彼の目は光っている。妖しく、真紅の双眼で彼女を見詰める。だんだん彼の顔が近付いてきて、やがてゆっくりと唇が重なった。

「ん…、はっ」

彼の舌が、唇をなぞる。それに驚き思わず微かに口を開くと、そこへ舌が侵入する。歯列を割って入ってきて、クチュクチュと音を立てて絡まれた。わざと響かせる水音。彼女の羞恥を煽るように。

「んゃ…、ん…」

トントンと彼の肩を叩き、離してくれるよう訴えた。暫くそれを堪能していた彼は、次第に彼女の足が震え、腰が砕けていくのに気付いた。ペタリと座り込んでしまった彼女を追い掛けるように彼も座り、それからゆっくり離れた。
唾液が絡み付いて口から零れ落ちる。彼はクスッと笑ってそれを親指で拭った。

「顔、凄いことになってるよ」
「え…、凄い?」
「うん。…凄い、エロい顔」

ニヤリと口角を上げる。と、次の瞬間、彼は彼女の首筋を甘噛みしていた。

「んっ、ちょ…!」
「あーもうダメ。やっぱ可愛いー…」

印だけ付けようと思ったのだが、彼女が微かに抵抗の色を見せた為に彼の加虐心に火が付いてしまったのだ。
指を背中にツゥと這わせてから、ブラのホックを見付けて簡単に外す。勿論セーラー服は着たままであって、彼はもう片方の手で胸元のスカーフを解いていく。

「な、やだ…っ」
「何で?」

彼は不意に目を細め、ニヤリと笑った。

「良いじゃん。その顔、ゾクゾクする」
「…!」

それからやわやわと胸を揉まれ、彼女は微かに吐息を漏らした。

「声、出さないの?」

服の上からなのに、激しい愛撫。彼の親指はもう胸の突起を探し当てて、グリグリとそこを押し潰すように執拗に触れた。彼女はフルフルと首を振り、口を手で押さえ俯く。

「ふーん…」

だが、彼の不敵な笑みを見た瞬間、ひどく後悔もした。次にくる言葉が、何となく予想できたから。

「じゃあずっと堪えてなよ?」

彼の手は腰をなぞり、さらに下へと伸びていく。スカートを捲られると、身体の熱が逃げていくようだった。それと同時に、身体が横になるのも。彼は優しく彼女を押し倒し、そっと脚を開かせる。

「や、やだって…ッ」
「気持ち良くなるの、嫌?」
「ち、が…」
「なら開いてごらん?」
「…っ」

まだ羞恥心を捨てきれずに抵抗の色を見せるが、彼がぐいっと開かせてしまえば 何も言わなくなった。

「すごいね、名前ちゃん…」

ツゥ…と秘部をなぞれば、愛液がくちゅりと溢れてくる。

「こんなに濡らして、嫌だったんじゃなかったの?」

クスッと笑えば、彼女の頬が色付くのが分かった。
それから何度も何度も、下着の上から秘部をなぞる。往復させる毎に愛液が滲み出て、彼の指はだんだん濡れていく。

「汚れるから脱がしてあげようかと思ったけど…ここまでなってたら 同じかな?」
「言わな、い…で、」

もうぷっくりと形を主張している陰核には触れず、蜜を塗り広げるように触れるので、名前は腰を震わせた。

「えん、ま…っ」
「ん?」

分かっていて、その笑顔。焦らさないでと目で訴えると、急に耳元へと口を近付けてきた。そして、いつものように楽しげな口調で。

「欲しいならお強請りしなきゃ、でしょ?」
「何言って…!」

クスリと笑われると、奥からジンジンとした疼きが広がる。身体は彼が欲しくて仕方ないのだから。

「そんな触り方、いやぁ…」
「じゃあどうすれば良いの?」
「それは…、」

カァッと顔を赤らめて彼を睨むと、彼は思わず吹き出してから、ごめんごめんと笑ってゆっくりと陰核を触れ出した。カリカリと爪で引っ掻かれ、時々親指で押し潰される。蜜壷からは、もう充分に愛液がドロドロと出てきていた。
何度も何度も捻り回され、そろそろ達しそうになって腰を震わせた。しかしそれに気付いたのか、彼は突然愛撫を止めてしまう。

「ん、ぁ…、何で…」
「いや、こっちもシないうちにイッちゃったら、面白くないでしょ?」

ニコリと笑って、下着を避けるように秘部に指を入れていく。もう充分に濡れているので何の抵抗もなく挿入され、2本のそれが遠慮なしにぐちゅぐちゅと音を立てて動き出した。

「やっ、あ…ん、」

中指を入れて曲げれば、彼女の弱いところにピンポイントに当たる。何度も引っ掻くように擦られ、気が狂いそうなほどの快感が押し寄せてくる。

「あっ、閻魔ぁっ、んん…!」
「んー?気持ち良い?」
「んっ、気持ち、良…っ」
「そうだよね。だって名前ちゃん、声抑えられなくなっちゃってるもん」
「…っ!」

指摘されれば意識してしまう。今更声を抑えようとしても無駄なのだが。歯を食いしばって堪えようとしても、鼻から抜けるような甘ったるい声が漏れてしまう。

「閻魔っ、だめっあぁ…!」
「もー早いんだから…」

ぐちぐちと卑猥な音を部屋中に響かせ、彼はさらにニヤリとする。

「まぁ、まだまだ付き合ってもらうんだけどね」
「っ?!や、何…っ」

刹那、彼は再び陰核への愛撫を再開した。ナカを動く指だけでいっぱいいっぱいだったのだが、さらに激しい快感。

「待っ、やだぁぁ…!」
「ん?そんなにイイの?」

ざらざらしたそこを突き上げられながら、その上では少し痛いくらいに捻られて。どんどんと身体が熱くなっていくと同時に、何か込み上げてくるもの。

「やめ…、お願い、出ちゃ、う…っ」
「気持ち良くないの?」
「ふ、あっ…何、これぇ…ッやだぁ…!」

尿意にも似たものがどんどんと押し寄せてくるのだ。

「もぅ出るっ、あ、あぁ…っ!」

いやいやと訴えるように首を振るのに、全く止めてはくれず。とうとう彼女は絶頂を迎えた。
ばしゃばしゃっ、と音がして、秘部の辺りから床へ零れるもの。自分と彼の足元を濡らしていく。

「あーあ、そんなに良かったんだ?」
「や、何これ…」

ぐったりと力が抜けきった彼女は、濡れていく床をぼんやり見詰める。

「いっぱい汚れちゃったねー…まぁ、これがセーラー服の醍醐味なんだけどね!」
「……ばかぁ…」

未だ肩で呼吸をしているのに、彼はニヤニヤと笑って 自分のベルトを外し出す。

「指でちょっと触っただけなのに、潮まで吹いちゃうなんて、淫乱な子だな〜」
「ちょっとじゃなかったもん…。……え、何?」

ぐいっと脚を広げられ、彼女はビクリと顔を上げる。

「名前ちゃんの顔、エロくてすっごい可愛かったからさ…もう我慢効かなくなっちゃった」

(いや、最初からしてないでしょ…)

反論しようと思ったら、それが秘部に宛がわれる。

「えっ、待っ…今シたばっか、ひゃあ、あッ」
「もう待てなーい」



その後も何度か行為を繰り返し、もうセーラー服は着るまいと思う彼女だった。


END
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セーラー服好きとか素敵な性癖をお持ちな閻魔を、私もセーラー服好きなのでムラムラしながら書きました。変態でごめんなさい。名前様、お付き合いありがとうございました。
20110923
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