彼に会うのは一週間ぶり。長期任務とは言わないほどの期間だったが彼女を寂しくさせるには十分すぎる時間で、任務帰りでへとへとの足でも彼の部屋へ向かった。

「ザンザスー?」

ノックもなしにガチャッとドアを開ける。ただいま、と小さく呟いたが中には誰もいなかった。

(あれ…?ザンザスが部屋にいないなんて珍しい…)

疲れていた彼女はよろよろとソファへ寄ってきて座る。ソファの端には彼が乱暴に脱いだYシャツが引っ掛けてあった。

(ザンザスのシャツだぁ…)

一週間ぶり。彼のものに触れるのもまた一週間ぶりだ。自然な手つきでそれを抱き寄せ、鼻を近づけて息を吸い込む。ふわ、と香る久々の彼の匂いに何だか泣きそうになった。

(寂しかった、けど、)

今日から会えるんだ、と体の力が抜ける。安心すると急に眠くなり、疲れていたのもあったのでソファに体を倒した。

(ザンザスのにおい…)

彼の匂いに包まれながら、彼女は静かに瞼を閉じた。




(( 久々の温もり ))




部屋に帰ってきたら彼女がいた。一週間の任務を遂げてすやすやと寝息を立てている。彼は彼女の前で少し立ち止まった。

(またこんなところで寝やがって…)

一週間ぶりに会う彼女に思うことはそんなことだった。ベッドへ移してやろうと思い、彼女の肩を掴んでごろんと仰向けにする。と、彼女の腕に大事そうに握られたそれ。

(俺のシャツ…)

邪魔だから取ろうとシャツを引っ張ると、彼女はきゅうと手に力を入れて取らせてくれない。それどころか愛おしそうにシャツに頬擦りをした。

「…ざんざす…、」
「…チッ」

彼女の薄く開いた唇から漏れる小さな声に彼は舌打ちをする。むら、と沸き上がる感情に苛ついているようだ。彼はソファに右膝をついて彼女に口づけた。

「…ん、」

鼻から抜ける甘ったるい声。起きろとばかりに彼は彼女の頬を弱く抓った。

「んっ…ざん、?」

すると薄く目が開かれる。それを合図にぬる、と舌を入れたら彼女の手はシャツから彼の肩へ移動した。

「ん、んむ、っ」

何度も食むようにキスを繰り返し、離れた。久しぶりに感じる唇の感触に彼女の心も埋まるような感覚。幸せそうに微笑む彼女を見下ろし、彼は彼女のシャツのボタンを外しはじめた。

「え、あ、ザンザス、」
「何だ」
「ただいま」
「あぁ」

おかえりの代わりに彼女の喉に甘く噛み付く。歯でかじったあとを舌で優しくなぞると彼女はぴく、と肩を上げた。

「寝起き、襲うなんて」
「やめるか」

シャツのボタンを外し終えてやわやわと彼女の胸を揉む彼は、彼女の反応を窺うように真紅の双眼で顔を覗き込む。彼女は彼の頭に手を回し、くしゃ、と髪を撫でた。

「ううん、シたい。もっと触って」

彼女の言葉にふんと鼻を鳴らす。一週間離れているとここまで素直になるのかと感心しながら胸の頂きに舌を這わせると、彼女は素直に喘ぎ声を漏らした。

「あっ…ぅん」

もう一方をくにくにと捏ねるように親指と人差し指の腹で嬲る。ちろちろ動く艶めかしい舌もぬめって気持ちいいが、痛いくらいに挟まれるこちらもヨくて、彼女は身体を捩らせた。

「あっ、あう、ザン、っん」
「ハッ、息の仕方も忘れたのか」

喘ぐことに必死で酸素を十分に取り込めない彼女を鼻で笑い、彼は彼女のパンツと下着を一緒に引き下げる。まだ十分な愛撫をもらっていないそこは僅かにしか潤いを帯びていない。

「っあ、ザンザス…!?」

ぐっ、と太ももを掴んで脚を広げられたと思えば、秘部をなぞる彼の舌。初めての感触にびくびくと身体を揺らす。

「なっ、いつ、も、そんなこと、あ、あんっ!」
「るせぇ」

彼女が濡れるのを待つほどの余裕もなく彼はにゅるにゅると舌を滑らす。芽を悪戯に刺激すれば彼女の身体は面白いほどに跳ね上がった。

「あんっあう、ひ、そこ、舐めちゃ、や、ああぅ」

ちろちろと優しい刺激だが小刻みに刺激されると頭が真っ白になり、はしたなく漏れる自分の声を抑えるように口に手を当てる彼女。それを良く思わない彼は不機嫌そうに眉を寄せて彼女の手首を掴んだ。

「我慢してんじゃねえ、カス」
「あ、ぅ…でも、きゃんっ」

筋をなぞって秘部を舐め上げられたと思えば、急にちゅるりと舌がナカへ入ってきた。

「あ、あはぁ、らめ、なのにぃ…ん、あ、あっ」

にゅるにゅると舌を抜き差しして入口を湿らせる。奥からどんどん蜜が溢れてくるのが分かり、やっと彼は舌を離した。秘部から彼の口へかかる糸に彼女はカァッと赤面する。

「なん、で、そんなとこ…」
「あ?」

今まで舐められたことのない彼女はひどく動揺していたが余裕がなかったなど口が裂けても言えない彼はツンとした態度のまま彼女のナカへ指を挿れた。

「舐められて興奮してんのか」
「あ、っあ!待っ、急に、ひぃんっ」

一気に2本突き立てる。彼女の弱いところを知りつくした指は、ナカで折り曲げられてごつごつ節張ったそれでざらつく箇所を激しくピストンする。ぱちゅぱちゅと安い音を立てながら蜜を飛び散らせ、慣らすというより快感を一方的に与えているようだった。

「待っ、あ、あっ、ざん、あうっああんしんじゃ、あは、っ」
「イくんじゃねえ」

びくびくと蠢くナカに気づき、彼は指を引き抜いた。そんな意地悪に苦しそうに彼を見上げる彼女。快感に泣きじゃくるその顔も一週間ぶりで、彼は小さく口角を上げた。

「あ、ん、何でっや、苦し、あう、あ、」

それに答える代わりに彼女の秘部へ自身を宛てがう。熱い彼のモノに彼女はぞくりと鳥肌を立たせた。

「力抜いてろ」
「あ、はふ、んっんんーん!」

ぐぷ、と卑猥な水音と共にモノが挿れられる。決して遠慮のない挿入に彼女はびくびくと太ももを痙攣させ、背を反らした。

「イッたか」

挿入だけで達した彼女を意地悪く笑い、彼は腰を動かす。びくびく蠢くナカを愉しむようにぱんぱんと腰を打ち付けた。彼女から漏れるのは全て喘ぎ声。

「あ、ん、ひゃめ、そこぉ、あっああんきもち、あ、あんん!」
「ハッ、いつもより狭ぇな」
「あ、はあぁ、らめぇ、そこいじっちゃ、やんああんっ」

開いてる手で胸の突起をいじくるとナカがきゅんきゅんと締まってモノを強く締め付けてきた。また絶頂が近いのか、彼女のナカはびくびくと痙攣し始める。

「っ…イくか」
「ん、うんっ、キそう、あ、あ、らめ、もう、あ、ああぅっ」
「いいぜ…、は…」

我慢するように足の指をきゅ、と丸める彼女を宥めるように額にキスを落とすと、彼女は安心したかのように熱く息を吐き出した。

「は、あ、イくぅ、ああ、あ、ああんっあんっはあぁあ!」

びくびく、と締まるナカ。その動きに彼も短く息を吐き、びゅく、と欲を吐き出した。






疲れている彼女に負担をかけないよう、今日は彼女を動かすこともしなかったし焦らしたりもしなかった。それでもよほど疲れたのか、2度目の絶頂と共に倒れるように眠ってしまう。彼は彼女の頭をそっと撫で、少しだけ目を細めた。

「カス、」

小さく呟き、彼女を抱き寄せた。



それから当分、彼女には日帰りの任務しか入らなくなったという。


END
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たった一週間なのに寂しくなっちゃうボスが愛しいです。でも素直に寂しかったって言えないからこんな激しく求めてしまうんですね。リア充リア充。名前様、ありがとうございました。
20120726
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