とりあえずぽたぽたと水滴が落ちる髪を何とかしたい。私もなんだけど、とりあえずザンザスのを。なんかすごくえろいから。ザンザスの傍に膝立ちしてタオルで優しく拭いてあげると、大人しく拭かれたまま私を見上げている。あー可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い。

「ドライヤーしよっか」
「めんどくせぇ」
「私がかけるから!」

そう言ってドライヤーを持ってくる。ザンザスは相変わらず大人しく座っていた。後ろからかけようと思ったけど見上げるザンザスが可愛くてずっと見ていたいから正面からかけることにした。スイッチを入れるとブォオオオ…と温風が出てきて、ザンザスの髪を揺らす。

「っ、こら、ちょっと、」

大人しく座っていたと思ったのに、ザンザスは急に私の腰を抱いてくる。ドライヤーかけたままなのに抱きしめられたら近すぎて上手くかけられない。抵抗しようかと思って身を捩るけどまったく無意味。

「ザンザス、ドライヤー終わってから、」
「るせぇ」

自分の足の間に私を入れるような体勢。体をぴとってくっつけて私のお腹に顔を埋めた。ドライヤーかけにくいしシャツ濡れるし、迷惑なんだけど。

「…もう」

口元が緩む。あーザンザス超可愛い。にやにや。いつも部下に暴力振ったり敵を瞬殺するようなそれは考えられない。ザンザスがたまーに見せる甘えん坊の面が愛しくて仕方ないよ。
ドライヤーをかけおわると私のお腹からひょこっと顔を上げた。それに優しく笑ってから膝立ちをやめて座る。今度は私がドライヤーをかけはじめたけど、さすがにザンザスが邪魔だから少し距離とった。待てをさせられたライオンみたいに私がかけおわるのをじっと待っていた。


(( 体を、ぴとっ ))
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