──バァンッ
ノックもなしにドアが開いたと思えば荒々しく閉められる。見なくても相手は分かるが俺は書類から目を離して顔を上げた。
「…どうしたぁ?」
「…っ、ぐす、すくぅ…っく、」
やっぱり名前だ。泣きじゃくっている、ということはクソボスと何かあったなぁ。
「大丈夫だぁ」
名前のもとへ行って頭を撫でてやる。その間にチラッと名前の体を眺めた。手首が真っ赤になってやがる。腕にも2ヶ所痣ができてやがるな…クソボス、またDVかぁ?
「すく、わたし、あいされたいよ、っ」
「…あぁ」
「いたいの、やだぁ」
「あぁ、大丈夫だぁ」
泣き止まない名前を腕の中にぎゅっと閉じ込める。ちっせえからすっぽり収まりやがる。こいつの泣き顔が見たくねぇときはよくこうするんだ。こいつが泣いているときはクソボスのことを考えているときだから。
「っ、すく、わたしのことあいしてる、?」
「…あぁ」
名前は俺の胸から顔を上げて俺のシャツを握りながら俺を見上げてきた。
「じゃあ、ちゃんとあいして…?」
止まらない涙。クソボスのために流してんじゃねえ。俺は見ていられなくなってその唇を塞いだ。
場所をベッドの上へ移していつものように名前を貪る。胸への愛撫だけであそことろとろにしやがって、淫乱が。何人の男誘ってやがんだ。
「あ、はぁっ、スク、はや、く」
「慣らしは要らねえのかぁ?」
「だい、じょぶっ、あ、キて…っ」
慣らす必要もねえくらいガバガバになっちまったのか?それともさっきまで別の男とシてたから慣らしは要らねえってことか?セックス中はだいたいこんなことばっか考える。俺はこいつにとってセフレ以上になれねえのか。
名前の望み通りモノをぶち込む。それでも一応と思って入口を慣らすように広げていたら名前が俺の腰へ脚を回してきやがった。待てねえってか。
「、ちったあ待ちやがれ」
「あっひん、無理、おくぅっ」
「ったく…、」
腰動かしてねだるから遠慮なく奥まで突っ込んだ。ナカすげえ蕩けてゆるゆるじゃねえか。そんなことにも苛立ちを感じてガンガンに腰を打ち付けたら、パンパンと乾いた音。名前の喘ぎもでかくなる。
「あっ、あっあんそこぉ、はっはっ」
短い息。俺もつられて短くなっていく。
「…もっと締めろ」
「は、あんむりぃ、きもちく、て、あっあはあっ」
自分からカクカク腰振って快感に貪欲な女。誰にでもこうなのか?何人の男が見てんだ?
「くっ…、」
快感に泣きじゃくる顔をもっと見たくて腰は動かしたまま名前の前髪を掻き上げる。いつ見てもえろい顔してやがる。どくっとモノがでかくなった気がした。
「は、あぁん!すきいっ」
その時聞こえた声。…好き?
「は…、名前…」
「ふ、は、あ、」
掻き上げた手に顔を擦りつけるように首を振る名前。頭撫でられんの好きなのか?その手で頭を撫でてやったら名前は気持ち良さそうに目を閉じた。
「あ、はあ…っだいすきぃ…」
「、っ」
「あい、してる、よぉ」
セックス中に初めて聴いた愛の言葉。熱っぽい吐息と一緒に漏れる声に俺もどんどん興奮してくる。
「名前…、は、出すぜぇ…」
「んっおくにだしてぇ…?」
子宮口こじ開けるように亀頭をくっつけてびゅるびゅる精液を出した。名前は満足そうに微笑む。
「はっ…はぁ…、だいすきだよぉ…」
本当に幸せそうな顔。この顔が俺以外のものでもいい、この言葉をいろんな男に言ってたっていい。今俺が独占できていたらそれでいい。一瞬そんなことを思って、名前にキスを落とした。
(( 嘘でも良いから愛し合う ))
(
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