名前はじゃれるのが好きだったりする。2人きりで部屋にいればいつも触ってくる。抱き着くとか膝枕とかなら俺だって何もしねーけど、これはさすがに。

「、おい」

名前が俺の脇腹をつんつんつっついてくる。擽ってぇ。王子にこんなことして許されると思ってんの。
俺が睨んでも名前は楽しそうに笑うだけ。俺の目見えてねーもんな。不便。ムカつくから仕返ししてやろ。

「っわ」

名前の手首を掴んで片手に纏め上げると、それを頭上まで持ち上げた。名前は慌てて抵抗するけど俺そんな弱くねーし。空いてる片手で名前の脇腹をつんってした。

「ひゃうっ」
「…」

思わず名前の顔をじっと見る。よくこういう声がセックス中の声と似てるって言うけど全然違うよな。セックス中はもっと色っぽいし切羽詰まってるし、何より涙声。こんな声じゃねぇ。

「べ、べる、」
「…」
「っんひぃ!」

つんつんつつけばそれだけ声を上げる名前。笑いながら身を捩ってて可愛い。つつくのをやめて指全部で擽った。

「ふ、あはははは、ちょ、っ」

こっちの方が、

「あはっ、ちょっとまって、あはははは、ははっ、まってぇ、っ」

似てるかもな。

「べる、もう、ははは、まって、べる、あはははは」

散々笑って体びくびくさせると、指を止めた俺をじっと睨んできた。可愛くねー反応。笑いすぎて泣いてるし。

「待ってって言ってるでしょ」
「あー?」
「っちょ…、ほんとにもう、あはははっ」
「…」
「はは、んっ、やめ、はははっ」

嫌々泣いてるくせに楽しそうに笑ってる。セックスも一緒、もうやだって泣くくせに死ぬほど喘がされて幸せそう。俺のこと本気で拒絶なんかできねぇんだろうな。名前がまた俺のこと睨んできたから名前の秘部に手を伸ばして服の上から急に触った。

「っは、なに」
「…」
「あっ、んん…っきゅうに、やぅ」

別の意味で身を捩りはじめた名前に構わず服ごと擦ってたら名前から色っぽい声が漏れてきた。でも俺の好みの声じゃないんだよな。だんだん太ももを引き攣らせてきた名前は完全に気持ち良くなってて緩く腰を振ってる。可愛いんだけどまだ。もっと可愛い名前を知ってるからますます動く手が早くなる。名前はもう無理って愚図りだしたけど俺の手はこんな姿に加速するだけ。つーか煽ってんの?

「はぁっう…べる、べる…っも、う…」
「しし、イけば?このままイッたら下着汚れるだろうけど」
「ん、はぁ…っだめ、て、はなして…」
「あー?離すわけねぇだろ」
「っん、く…べる、ほんと、いき、そ…っんぁあ…っ」
「イけよ」

ぐいぐい押したら名前は一瞬大袈裟に腰を引いた。喉ひくひくしてるしイッてんのかな。お構いなしにもっと擦ったら名前の声に泣きが入ってきた。あ、可愛い。

「ひぅっ、べる、もう、いったぁ、いったからぁ、っ」
「しし、かわいー」
「や、やあっもう…あっあっあぁあっ」

嫌々言って泣いてる名前。あーこれこれ。まじ可愛いの。やっぱ泣いてる名前が1番可愛い。

「もう、やだぁっべる、」
「やならそんな反応して煽んなよ」
「え、ど、どんなはんのうっん!んあ!」
「しーらね」

名前はやっぱり幸せそう。やめてほしくなさそうな、泣いてるくせに誘ってる顔してる。だからいいんだよな。たまんねぇ。俺が手を離しても名前は抵抗することなく俺にしがみついた。

「や、や、やぁっう」
「…」

ほんとに嫌だと思ってねーくせに。矛盾した行動が可愛くてたまんねぇ。王子を興奮させるなら責任とってくれんだよな。

「名前、脱がすぜ」
「はぁう…っ」

名前は泣きながら首を横に振ったけど、それらしい抵抗は何もしてこなかった。


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