うたちゃん

窓辺に顔を押し付けながらカーテンを握り締める。涙がどんどん染みて色が濃くなっていく布を見るとつい口許が緩んでしまった。
「うたちゃん、っ、うたちゃんんん…っ、」
「ばか、声出すなって。見られて困るのはお前だろ」
後ろから無遠慮に腰を動かしながらどんどん追い詰めていく。泣きじゃくりながら何度も俺を振り返り、もうやめて、もう嫌だ、と主張を繰り返す。そういうのがめちゃくちゃ俺を煽って堪らない。こんな楽しいの、やめるわけねぇだろ。
「あうっ、あ、やあぁ…っ!!」
びくんびくんと内壁が攣縮して俺を必死に締め付ける。一応ゴムは付けてるけど、可愛くて孕ませたくなるよなあ。更に奥まで熱で貫くと、子宮の入り口が先端をしゃぶる。このまま生で出して妊娠させたら、こいつは喜ぶんだろうか。
「何回イッた? そんなに気持ちいい?」
「っあ、うぅ…、わかん、な、」
俺を振り返るこいつは顔を涙と汗で濡らしていた。ばかだなあ、そんな顔を俺に見せて。痙攣が続く腹に手を回し、窓に身体を押し付けさせながら身体を持ち上げた。驚いて更に締めるのが、かわいいよなぁ。
「うたちゃん…!? や、なに、するの…っ!?」
重力任せに貫く。宙に浮いたこいつの爪先がピンと伸び、それでも地面にはつかない。奥では子宮が俺に媚びきっていて、少し揺さぶるだけで全身から汗が噴き出した。かわいい、たまらない。
「あぁあっ、あぁっ、だめぇっ!」
「だめ? ヨくて泣いてんじゃねーの?」
ぼろぼろ涙を溢す姿に熱が固くなる。俺をどこまでも興奮させやがって。もっと嫌がってもっと拒絶すればいい。こいつの何度目かの絶頂を感じながら腰を押し付けると、吐息で曇った窓ガラスに涙が伝った。
「うたちゃぁん…」
甘ったるい声に欲を吐き出す。こんなことされても俺が好きなんだもんな。可愛くて可愛くて、何でもしたくなる。首筋に顔を埋めて地面に降ろすと、脚に力が入らないようでそのまま俺に体重を預けている姿もすげえそそる。
「かわいいなぁ、お前は」
「ん…、うたちゃん…」
「はいはい」
キスを強請るそいつに唇を重ねると、嬉しそうにへにゃりと笑った。こんなことで許容される。いくら酷い行為をしても、いくらこいつを泣かせても、この歪んだ愛は伝わっているんだろうか。
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