ブチャラティ

彼がどれ程私を愛してくれているのか、どれ程大切に触れたいのか、気持ちが全て伝わる愛撫に、心は満たされるがはしたない身体は焦れてしまう。そんなに優しくしなくていい、もっと、もっと欲しいのに。眉を垂らして声を押し殺しながら、思わず浮きそうになる腰をどうにか誤魔化すと、彼は小さく微笑んだ。
「せっかく優しくしても、まるで虐めているみたいだな」
私に負担をかけないようにゆっくりと愛してくれているのだと頭では解っているつもりでも、実際虐められているに等しい状況だ。涙と汗と、シーツに伝う蜜。身体を濡らし、はくはくと息を荒げながら彼の熱を突き立てられることを願っているこの身体には、彼の愛し方は酷だった。ごめんなさい、はしたない女でごめんなさい。心の中でそう繰り返すも、それすら快感に変換されてしまう。彼は私を蔑むだろうか。
「んっ、んぅ!」
指がもう一本。男の太い指を難なく咥え、蜜でそれを誘惑した。彼が指を引き抜き、またそれを押し込める度に下品な水音が部屋に響く。もっと奥に、もっと太いものを、と。
「まだ……っ? ねぇ、まだだめ……っ?」
切ない膣内に耐え兼ねて彼を見上げると、彼は困ったように小さく笑い、わたしの額に口付ける。甘ったるいそのキスさえももどかしい。
「可愛い我儘を聞いてやりたいが、長く愛したいんだ。時間はたっぷりあるだろう? そう急くことはない」
私が欲しているのが伝わらないのか、それともこれが彼のスタイルなのか。尚も強請ろうと口を開いたが、二本の指で力強く押し上げられた恥骨の裏がどうしようもなく気持ちよくて、彼に伝えるより先に指だけでイかされてしまった。
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