ジョルノ

伏せられた睫毛に孕む色気が未成年に思えず息を飲む。美術品のように綺麗な彼はふとした瞬間に恐ろしいほどの色気を放ち、誘惑に負けて浅ましくも襲いたくなってしまう。しかし、一時の劣情に煽られて理性をコントロールできないようでは大人の女性とは言い難い。見れば見るほど吸い込まれそうなそれから慌てて視線を逸らすと、彼はフッと口端を上げて綺麗な瞳をこちらに遣った。
「また失敗、ですか」
そのなんと含みある言い方なことか。思わずそちらを覗いて目を合わせてしまうと、彼は細長くて美しい指を私の顎へ絡め、鼻先がくっつきそうなほどに距離を縮めてから再び睫毛を伏せて影を落とす。
「貴女には、効かないんですかね」
唇を奪われながら必死に頭を働かせても、何を言われているのかさっぱり解らなかった。
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