仗助

「顔隠すなって」
私の腰を両手で持つ彼が射精前のような容赦ないピストンを繰り返しながら私をじっと見下ろす。そんなに突き上げられたら直ぐに情けない顔になってしまうのに、彼はそれを見たがるのだ。大好きな彼にだけはこんな顔を曝したくなくて首を横へ振ると、へえ、と悪い笑みを口許へ広げる。
「その悪い癖、『治して』やりましょうか?」
つい最近知ったことだ。私には見えないのだけど、彼には特殊な能力があるらしい。途端に腕が拘束され、頭上に束ねられてしまうのも、きっと私には見えない彼の"能力"だ。羞恥に眉を寄せて喉を反らす私に、彼はぺろりと舌舐めずり。
「悦い顔してるじゃあないっスか…ッ」
興奮を隠さない彼の更に激しくなる腰遣いに思考が真っ白になっていった。
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