クロニクル





(あまり無理…しないで)


彼女はそう言った。安心させる為に彼女には自分はアローンだといったが、本当は自分でも分からなかった。


余が…僕がアローンなのか、ハーデスなのか。


「アローン」


だが彼女がそう呼ぶのならアローンになろう。




たとえ既に自分がハーデスだとしても彼女が優しい笑顔を向けてくれるのなら。





彼女の前では彼女の知っている¨アローン¨のままで…。









[ 89/109 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]