「−−−…、」
(今…)
ペルセフォネの小宇宙を感じ、サーシャはハッと目を開いた。
「如何なされましたか」
教皇が怪訝な顔を浮かべる。
「彼女の小宇宙を…感じます。」
胸騒ぎがする。
これは…彼女の力が目覚めてしまう予兆だろうか。
「その様子だと悪い方に感じたみたいですな」
「…えぇ。」
女神としての覚醒。
それは即ち、冥府の女王としての力も目覚めるという事を示している。
「…彼女の歯車もゆっくり回り始めてしまったのですね」
サーシャは悲痛に顔を歪めて呟いた。
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