「−−−!?」 手を取った瞬間、足場がなくなり、ガクンと身体が下がった。 だがすぐにアローンが引き寄せるとコレットの身体がフワリと浮かんだ。 時計塔に足を着けるとコレットは周りを見渡す。 「アローン、ここはどこなの…?」 「…アテナのいる聖域だよ」 「聖域…どうし…きゃっ!」 突如、時計塔に衝撃が走り、コレットはバランスを崩しそうになる。 見ると時計塔の端が崩れ落ちていた。 「−−やはり一筋縄ではいかぬようだな」 気配を察したアローンが手を翳すと天空から闇の雷が落ち、建物が崩れ落ちる。 「アテナとの再会に水をさそうとするは…無粋な聖闘士どもよ」 アローンが気配のする場所に目を向ける。 その先には聖闘士達がおり、アローン達に武器を構えていた。 「ハーデスっ…!!」 怒りに身を任せ、童虎は震える拳に力を入れる。 先程の一撃は童虎の仕業だろう。再び拳に闘気が現れ、孕む。 「っ、やめろ童虎!あそこにはペルセフォネ様がいるんだぞ!!?」 「くっ…!!」 シオンに促され、童虎は溜めていた力を押し留めて歯噛みする。 「小賢しい真似を…しばし大人しくしているがいい」 「ぬぅ…!」 「なに…!?」 アローンが再び手を翳すと聖闘士達は圧倒的な力に屈して膝を地面につけた。 「くっ…なんて力じゃ…!!」 童虎は波動を出し、膝に力を込めて立ち上がろうとするが動かない。それは周りの聖闘士も同じようだ。 アローンはコレットを連れてアテナ像のある場所に移動する。 (ここはアテナの神殿…?アローンはどうしてここに…) 「シジフォス!!アルデバラン…!!」 すると、紫色の髪を振り乱しながら一人の少女が2人の黄金聖闘士に駆け寄ってきた。 あれは…… 「……サーシャ…?」 「っ、コレット…!?」 サーシャがコレットを見て驚きの声を上げた。 「サーシャ…どうしてここに…!?」 「それは…」 「彼女が戦女神だからだよ」 「えっ…!?、」 彼女が…サーシャがアテナ…!? . [mokuji] [しおりを挟む] |