「大丈夫、大丈夫だから」 コレットはアローンを優しく抱きしめると柔らかな声色で言葉を紡いだ。 「――っ、コレット…」 「アローンのせいじゃないよ。だって、私は死なないじゃない」 唯一、コレットだけはアローンが描いても死ななかった。 それだけにコレットの存在は大きい。 「辛かったら、無理しなくていいんだよ…?」 「…っ、ごめん」 アローンはコレットの腰に手を回す。 「しばらく…こうしてていいかな…?」 「うん。いいよ」 (神様教えてください…アローンが何をしたというのですか…?) ただ純粋に絵を描きたいだけなのに。 みんなの笑顔が見たいだけなのに。 悲哀に満ちた表情でコレットは瞳を瞑った。 . [mokuji] [しおりを挟む] |