一時間目 [ 2/7 ]

―入学式―


「…………はぁ」

4月です。
私は世界各国から生徒が集まる有名な学園"辺多里亜学園"へ入学しました。

長い入学式を終えた後
クラスを確認するために張り出された紙の前に立つ。
…………立ったのはいいが

(……全然見えねぇ。)

私から見える景色は人の背中ばかり。
360度背の高い人ばかりで、張り出された紙なんてみえない。
背伸びをしてみたりジャンプをしてみたけど、全く見えません。

(早く教室へ入らないと、SHが始まってしまう。)

……どうしようかな。
私は二回目のため息をはいた。







「俺1-4だ!!」

「俺は……1-2だな。」

「ヴェー、ルート一緒じゃないのー?」

「私も1-2ですね。」

「えぇー、菊もー?」


俺たち三人はクラスを見るため、
張り紙の前にいる。
今年クラス一緒だと良いなって思ったのに、俺一人だけ違うクラスかよー。寂しいなー…。

「…しゅん。」

「あぁ!そんなに落ち込まなくても遊びに来れば良いじゃないですか。」

「……!
うん行くよー!けど…。」

「けど、何だ?」

「けど、怖い人いたらどーしよぅ…。
そんなの俺、耐えられないよぉ。」

知らない人だらけだし、がたい良い奴ばっかだし、怖くてたまらないよー!
俺…友達出来るかな……。

「まぁ、お前の性格なら、なんとかなると思うが…。」

「そうですよ、フェリシアーノ君なら大丈夫ですよ。」

「…そーかなぁ。」

俺友達出来るかな?って聞いたら、
二人が笑顔で頷いてくれた…!
なんか、そー言われるとやる気が出てきたぞ!

「俺頑張るよー。ありがとー!
友達、1000人作るぞー!」

「いゃ1000人は無理だろう。1000人は。」

「志すのは良いことですよ、ルート君」




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