天倉


可愛い


「先輩ってかわいいですよね」

そんな天馬の言葉に思わず、誰が、と聞いてしまった。

「倉間先輩に決まってるじゃないですか」

にこ、と天馬が笑う。小さいから、可愛いって言われた事は何度かあるけれど(主に女子の先輩から)こいつが言うと、なんだか無性に恥ずかしくなる。

「可愛くねーよ」

「可愛いですよ」

「小さいからな」

それだけじゃないんです、と天馬が言った。

「先輩の態度とか、照れ屋なとことか、ほら今だって顔を真っ赤にして、そういうところが可愛いんです」

あ、俺顔赤くなってんのか。そう思うとさらに恥ずかしくなって天馬から顔を逸らす。すると天馬が俺によってくる。近い、近い、天馬。

「顔近けぇ」

「だって真っ赤な倉間先輩を間近で見たいじゃないですか」

天馬はいたずらっ子みたいに笑って、俺の頬にキスをした。さらに熱くなる、顔。もしかしたら耳まで赤いもしれない。

「ほんと可愛いですね」

「可愛い可愛いうるせえ」

「だって可愛いんですもん」

そう言い切る天馬になんだかこちらが恥ずかしくなって天馬に背中を向けるように後ろを向くと、ぎゅっと包みこむように抱きしめられた。逃げられない。天馬に触れてる部分が熱くなって、恥ずかしさとかでなんか可笑しくなりそうだ。

「可愛いって言われるの嫌ですか?」

「普通は嫌だろ、男だし」

そう、熱さで可笑しくなっていたんだ。頭が、理性が。だからあんな事を言ってしまったのだろう。

「けど、お前に言われるのはなんかスゲー嬉しいんだ」


(そんな所が更に可愛い!!)




25話で目覚めました、天倉。倉間がツンデレで可愛すぎてどうしようか
2011/10/26










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