入部テスト前の蘭丸と拓人
「明日はいよいよ入部テストか…」
俺が呟くと神童はため息を吐いた。
「合格できるかな…?」
「神童なら大丈夫だ、自信持てよ」
「俺が本番弱いの知ってるだろ」
神童はもう一度ため息を吐いた。確かに神童はサッカーの技術は申し分ないけれども、メンタル面が脆い。神童はそれを自覚していても、直せないのだ。
「霧野が受かって、俺は落ちたらどうしよう。…俺、霧野とサッカーやりたいのに」
そう言ってまだテストをしてもいないのに、神童は涙ぐんだ。そんな神童の頭をゆっくりとあやすように撫でた。
「お前が落ちたら、俺もサッカー部入らないよ。ずっと一緒にサッカーしよう」
俺もお前とサッカーしたいんだ
2011/07/01〜15
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