試合やる前に帰りたい 3/4


梨月視点

××

あー、また七瀬が暴走し始めたよ
本当に男がダメなんだよな、なのに剣城は平気っていうね
にしても、サッカーするのめんどい
とっとと終わんないかなぁ、どうせ剣城君いるしコッチの勝ちでしょ
化身使えるし、私も一応使えるけど化身って使うと疲れるから嫌なんだよね
まぁ、いざとなったら逃げるけど←

「梨月ー、早速だけど飽きたわ」
「私も、こんな勝ちが決まってる試合になんの価値があるんだか」
「お前らっ!」

おや、どうやら私達の会話が相手に聞こえてたようだ
でもねー、化身使い雷門に居ないんでしょ?
この世界って結局化身が使えるか使えないかで勝負決まっちゃうからなー
世の中理不尽だよね、あっはっは(笑)
でもまー、熱血君は嫌いじゃないぜ?時と場合と時代によるけど

そうやって私達が話してる間にも点はどんどん決められていく
こうしてるどDFの私達って本当に暇だよね、FWがどんどん点決めていってくれるから
暇じゃなくても働く気ないけど←

「つるきゅん頑張れー、私達の分までー」
「そうだそうだー」
「梨月さん!七瀬さん!少しは動きなさい!!」

私達が適当に喋りながら試合しないで居ると黒木さんに怒られた
ちっ、なんだよあの陰険帽子←牙山さんといい、何でこうも怒りっぽい人ばっかかなー
しかも私達が怒られている間に相手は選手交代してるし

?、あれって私と一緒の一年だよね
一年と三年交代させるなんて何考えてるんだ?
あの子、なんか凄い才能でもあるのかな?その割には見たこと無いけど……
前半、あの一年が剣城君に必死にくらいついて止めようとするけど、やっぱりシードである剣城君には勝てない

……あの監督は本当に何考えてんだ?

「七瀬ー、あの一年って何か特別強いの?」
「いや?あんな子ジュニア大会でも見たことないけど、ていうか私が男子のこと一々覚えてるわけないじゃん」

だよねー、私も見たことない
てか、あんなチョココロネみたいな髪型、一度みたら忘れないと思うし
にしてもマジで美味しそうな髪型だな……
七瀬にこの事言ってもどうせ『男子の髪型って全部ピーーに見えるんだけど』って返ってくるんだろうな……
ま、ノーマークでも問題無いでしょ
ていうか、元々マークも働く気もないけどwww

でも不思議な子だなー、あんなに実力差があるのにつるきゅんに必死にくらいつくなんて……私だったら早々に諦めてるよ

「梨月さん、七瀬さん、後半は働いてくださいね」
「は?働いたら負けでしょ、何言ってるんですか黒木さん」
「てか、男の癖に私と梨月に話しかけてんじゃねーよ」

黒木さんが私達に何か言うけど従う気なんて更々無い
シードだけど上司に従う義理なんて私達には微塵もないし
黒木さんを適当にあしらって(七瀬はゴミを見るような目で黒木さんを見てた)ポジションに戻る

そして、後半戦のホイッスルが鳴った


(え?真面目に働くだなんて性に合わないんですけど)



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