黒歴史 | ナノ

※一万打企画リクエスト

ゆかこさま
if「逆ハ主と立場逆転で…」


……

「名前ー朝だよー!早く起きないと遅刻しちゃうよ!」
「ファッ!?」

 もう何度目になるだろう。ただ繰り返されるだけでまったく進展しない一日の始まりを迎えるのは。もう飽いた。そろそろ面倒で仕方なくなってきた。眠くないけど眠い。

「ごめん、ちょっとお腹痛いからお昼から出る」

 心配するフタ子に大丈夫大丈夫と軽く言って、もう一度布団の中に入り直した。これで、とりあえずうるさい真田とセクハラ仁王は回避したというわけで…おやすみなさい。



「紹介するね!こちらは、私がマネージャーをしている男子テニス部のレギュラー。で、こっちが私の双子の姉の名前でーす」

 完全な初対面。そう、いつもと変わらず初めての顔合わせのはず。なのに、何故か空気が…空気が……違う?

「私、変なことしたかな、フタ子」
「ど、どうしたのみんな…?」

 7人の瞳が私を離さない。

「双子と言うだけあって」
「やはり似ているな」
「クリソツじゃね?」
「じゃが、雰囲気は」
「まったく違いますね」
「フタ子にはないこの感じ…」

 あれ、何がどうなってんのさ。今まで邪険に思われることはあったとしても、こんな好奇な目で見られることなんてなかった。なかったのに…。

「ねえ、名前。俺たちは君を一目見て、すっかり夢中になってしまったみたいだ」


 幸村に認識されることすらなかったのに。
 一体全体、意味がわかりません。ワッツハプン?


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