黒歴史 | ナノ

「名前ー朝だよー!早く起きないと初日で遅刻しちゃうよ!」
「ファーーーーー!?」

 いつもより盛大な起床となりましたが、お早うございます。何度目かの朝になりました。

「おはよー名前!朝ごはんもう出来てるよっ」
「オッケー」

 実はいつもと違って少し緊張している。昨日仁王も言っていた通り…今日は、これまであまり触れないようにしていたフタ子の実態というか、内情に触れようとしている。自分とそっくりなフタ子。自身の黒歴史であるフタ子。この逆ハーレムの結末は?

 それに今日は意外と力になりそうな丸井や、絶対に力になってくれる柳もこちら側へと来るだろうし。なんとかなる気がしてきた。この繰り返しも終わり、そして私も元の世界に帰ることが出来るのではないだろうか。

「名前!食べたら早く制服に着替えて!本当に遅刻しちゃうよー」
「オッケー」

 長い長いトリップだった。長い長い苦行だった。それも今日で終わる(と思いたいがそううまくいく気もしない)と思うと、実に感慨深いものです。

「さ、早く着替えないと」
「あ、フタ子フタ子」

 幾度目かの教訓として、フタ子の制服を正すのも忘れずに。いやあ、成長したものです。

「服装検査?名前、もしかしてアメリカで超能力でも身に付けて来たの?」
「まあね」

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