私、苗字名前。昨日真田に下着を見られたので、今日はしっかり真面目に制服を着ます。以下略。
「そこ!スカートが短い」
私が真面目にしているとはいえ、キーンと耳鳴りするほどうるさい怒鳴り声は必ず聞こえてくるというもの。なんとか止めさせられないかな。あ、そっか。明日からフタ子にスカートを下させればいいんだった。
「わ、見つかっちゃったよ」
「苗字か…お前はいつもいつも、そうふしだらな格好を。隣にいる苗字を見習え!スカートの丈も、第一ボタンも完璧……って、苗字が二人ィィィ!?!?」
だけど、初日の古風なリアクションに戻ってしまった。なんて考えていると、何故か真田はスカート丈も第一ボタンも完璧な私をまじまじと見て……顔を赤くした。へ?
そして、例の如くブワ、と突風が吹いたとき。フタ子に腕を取られて駆け出した私が見たものは、それはもう、ますますリンゴのような茹でタコのような赤さに変わり、昨日私が下着を見られたときと同じリアクションだった。
………まさか。
「さ、さな………っ!!」
「名前!早く逃げるよ!!」
あいつ、昨日のこと覚えてる。覚えているんだ!私の、私の下着のこと絶対覚えている。
だって、突風に乗じて逃げ出した私たちを、後ろから責める真田の怒声が聞こえて来ないのだもの。……まさか。