むっくりと、机にふせていた苗字さんが起き上がる。約一時間、ちゃんと仮眠はとれたようで、大きく伸びとあくびをしていらっしゃる。
「おはようございます」
「………あ、柳生」
「どうかされましたか?」
私の顔をじーっと見つめる。な、何か顔についていますか。眼鏡ですか?え、違う?
「柳生が夢に出てきて、それで何かを言ってたんだけど、うーんと………」
眉間に深く皺を寄せて必死に思いだそうとがんばっていらっしゃいますが、いや、まあ、そんな悩まなくとも…。
「無理だ、思い出せない」
たぶん、仁王がウザイとかそういうことだったと思う。きっとそうだ。絶対そう。
仁王くんは絶対とばっちりでしょうけど、普段の行いのせいですね。結局、自己完結させてしまってそれ以上は考えない。そこが彼女の良いところだと思います。………恐らく。
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第三段は柳生。柳生は何気にすんごく難しいよね!というわけでそれが如実に現れた短さなのである。
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