(マジかよィ・・・) 俺は料理っつてもお菓子専門だし、幸村や柳、柳生とかはまだ食べられるモンを作ってくれるだろう。あっ、後ジャッカルも・・・。 仁王も器用だから何とかなるかもしれない。 が、真田と赤也(特に赤也)が作ったモンは食える気がしねぇ。 それに・・・、 そっと名字に視線を向ける。 (名字が来てくれたら合宿の間ずっと一緒にいれるし、それに、名字の手料理が食えるっ!) 思わずガッツポーズをしそうになった。 けれど、名字は悩んでいるようだ。 「なぁ、合宿と夏休みの予定が被ったりしてんの?」 「ううん、そういうワケじゃないんだけど・・・」 「だったら頼むよ、な?赤也が作った飯なんか食ったら腹痛で練習どころじゃなくなるだろィ」 俺のその言葉に他のメンバーだけじゃなく、赤也までもが頷く。 「ほら、私体力無いし・・・逆に迷惑かけそうで」 そう言って名字は苦笑した。 入院生活が長かった名字は、確かに体力がない。 夏だというのに肌は白く、手も足も細い。 「・・・別に俺達と一緒になって炎天下で走り回るワケじゃなし、大丈夫じゃろ?」 「食事の面で俺達をサポートしてもらいたいだけなんだ」 名字を説得するように、仁王と幸村が続けて口を開く。 それでもまだ名字は悩んでいるようで、難しい顔をしてプリントを見ていた。 →next |