「はぁあぁぁぁ・・・」


結局、私は昨日泣きながら家まで逃げ帰ってしまったのです。

鞄とか教室に置きっぱなしだったけど、そんな事は頭になくて、ただ怖くて仕方なかったんです。

人生で初めての早退です。

しかも、先生には何も言っていません。

無断早退です。

夜、片倉先生から家に電話があったのですが、私は電話にも関わらず、何度も土下座しながら謝り倒しました。

先生は気にするなとおっしゃいました。

しかし最後には・・・、


『明日、ちゃんと学校に来いよ』


そう言って電話を切ってしまったのです。

先生からの死刑宣告?!

私は心の中でそう叫びました。


そうして今、教室の前にいるのですが(ここまで来れた私を誰か誉めて下さい)、ドアを開く事が出来ませんっ!


――ポンッ


「ひっ・・・?!」


ドアの前で佇んでいると、不意に私の肩に誰かが手を置きました。

恐る恐る振り返ってみると・・・、


「Good morning」


ニヤリと笑う昨日の怖くて偉そうな人。

その笑顔が素敵すぎて、悪寒が私の体中を走り回ります。


「・・・・・・・・・・」


驚きすぎたのと怖すぎるのとで、私は声を上げる事すら出来ませんでした。

だ、だって・・・、この人、一応笑っていらっしゃいますが、目は全く笑っていませんよっ!


「さぁて、classroomに入ろぉか・・・」

「・・・っ?!」


私の肩に置いていた手で、昨日と同じ様に首根っこを掴み、私はズルズルと引きずっられるように教室の中へと連れていかれてしまいました。




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