今日もおさるさんと一緒にお弁当を食べた後、ルンルン気分で教室へと向かいます。 けれど、なんだかいつもと様子が違う?気がしてなりません。 いつも騒がしい教室ですが、いつも以上に「ウォー」とか雄叫びが聞こえてきました。 何事ですかっ?! 今日も音を立てないように、ゆっくりと教室のドアを開けさせて頂きました。(ガラッなんて音を立てたりしたら、皆こっちを見てしまいますから・・・) 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・ah?」 何故か教机にふんぞり返って、偉そうに座っている方がいます。 誰でしょうか? って、どうしましょう?! バッチリと目が合ってしまいましたよっ! 何も見なかった事にして、ドアをゆっくりと閉めました。 取り敢えず・・・逃げましょう! そう思いドアに背を向けた瞬間、背後からガラッとドアが開いた音がしました。 万事休す、です・・・。 ◇◆◇ 「今のunspectcularな女は誰だ?」 「え?名字さんでしょ?あっ、そっか。梵はずっと教室に来てなかったから知らないんだ」 この春から転入してきたんだよと、俺は続けた。 「そんな事はどうでもいいが・・・」 「梵が聞いてきたんだろーっ!」 「気に食わねぇ、人の顔を見るなりdoorを閉めやがって・・・」 そう言ってドアを睨みつける梵。 梵は無意識かもしれないけど、さっき名字さんの事を睨んでたから・・・、と心の中で梵にツッコんだ。(口に出したりしたら、殴られるっ!) 「成実、・・・連れてこい」 「・・・りょ〜か〜い」 仕方なく名字さんが閉めたドアへと向かう。 (まぁ、とっくにいなくなって・・・・なかった) ドアを開けたら、ピシリッと固まっている小さな背中があった。 学校中を探し回るという面倒な事にならずに済んだのはいいけど、名字さんってかなり鈍いようだ。 取り敢えず俺は、未だに固まったままの名字さんを捕獲した。 →next |