ハードルは高かった


つつがなく入学式が進む中、


「新入生代表、柳蓮二」

「はい」


その瞬間、生徒達がざわめき出した。(おもに女生徒だが)

何事かと思い、スッと立ち上がり舞台上へと上がる男子生徒に目を向けた。

高校一年生とは思えないくらい大人っぽい雰囲気で、辺りのざわめきに臆することなく歩いて行く。


(うわぁ〜)


あれで去年まで中学生だったとは・・・。

あっちでも大人っぽい子はいたけど、彼は大人っぽいというより大人って感じが既にしている。

周りの女生徒の反応からして、内部生の間で有名な人のようだ。

まぁ、新入生代表ということは頭もいいんだろうし、あの外見なら女の子達が騒ぐのも仕方がないと思う。

年上好きな私でも、ちょっとときめいてしまいそうだ。













(・・・ダメだった)


入学式も部活紹介も終わり教室に戻ってきて、私の目の前には山積みの教科書。

もう終わってしまうというのに、誰とも会話らしい会話が出来なかった。

教科書が配られるまで若干時間があったのだが、ヤナギ君(?)とか他の男の子の話で盛り上がっている女の子達の和に入れなかったのだ。

―――ごめん。中身2X歳の私には女子高生のテンションの高さはハードルが高すぎた。

私が一人ウダウダとしてる間に、「それじゃ、今日はこれで・・・」と先生から告げられてしまった。

即ち、タイムリミット。

友達0人って・・・。明日があるさ、とでも思わないとやっていけない。



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