(01/03)




【ジャッカルに
 迷惑をかけてはいけない。】

これは3年I組全員、または、ジャッカルと同じクラスになったことがある者にとっては、暗黙の了解である。

しかし1年2年と上がるにつれて、もう1つ新たな項目が皆に浸透していった。



◇  ◆  ◇




始業式も終わり、校舎内に残っているのは部活動等の用事がある生徒ぐらいだった。そんな中、3年l組のドアが開く。


「あの2人は?」

「ジャッカルは部活だし、名字ももう帰ったぞ」

「名前にはメールでそれとなく、家に着いたか確認したから大丈夫!」


その言葉が合図だったかのように、暫くするとぞろぞろとl組の生徒が教室に集まってきた。

この話し合いのことを本人達に知られるわけにはいかない。

だからこそ、各々帰るふりをしたり、他の場所で時間を潰していたのだ。

この場にいないのが、ジャッカル桑原と名字名前、そして本当に用があって参加出来ない数人だけになった頃、漸く1人の生徒が立ち上がり教卓の方へと歩いていった。


「よし、それじゃ始めますか!」

「「「おーっ!!」」」


こうして、l組の極秘の話し合いが始まった。




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