(03/03)




名字名前について話終えれば、今日の話し合いの主旨について大抵の者は察しがついてきた。


「いよいよ俺達も3年になった」

「高校に上がれば外部から生徒が増え、ジャッカルの苦労がより多くなるに違いない!!」

「そうなる前に、2人により具体的な進展をっ!!」

「「「進展をっ!!」」」


その場にいる者全員が拳を上げて叫ぶ。

そう、今日の話し合いの主旨は『ジャッカルと名字に幸あれ!』である。

本人達は気持ちを隠してるつもりだが、嘘をつくのが苦手な2人。端から見れば丸わかりなのである。

お互いを思いやる姿にほのぼのと癒されるのだが、それ以上に、その甘酸っぱさに居たたまれなくなってきたというのが本心だったりもする。

――だって、少女漫画以上に少女漫画してるんだもん。

――見ているこっちの方が恥ずかしくて、むず痒いんだっ!!

普段の2人をよく知るクラスメートはそう語った。


「ひと〜つ、2人一緒に負担の少ない委員会に入れること!」

「「「イェッサーッ!!」」」

「ひと〜つ、席替えの時は2人が近くになるように、席を譲れ!」

「「「イェッサーッ!!」」」

「ひと〜つ、2人が何か簡単な用事をしている時は手伝うのを我慢しろ!手伝う場合は2人の時間の邪魔にならないようにしろ!」

「「「イェッサーッ!!」」」


こうして、3年l組の団結力は更に増していくのであった。






(よしっ、次は担任にも事情を話して、こっちに引き入れるぞ!!)
(((イェッサーッ!!)))
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