それを目にした瞬間、政宗は固まった。


(・・・・・・・)


しかし、逆に思考回路はこれでもかというほどフル回転している。

いつも以上に挙動不審で、何故か帽子を被っていた名前を朝校門で見つけ、追いかけ回すこと数十分。

いつもなら、2・3分で捕獲出来るのに、今日はかなり手古ずった。

教室にも行く気になれず、頭に深く被った帽子を押さえながら必死に抵抗して暴れる名前をいつものたまり場に強制連行した。

着いたら着いたで、部屋の隅から動こうとしない。

その時点で確かに違和感はあったのだ。

けれど、それ以上に名前の態度にイラついていた。

嫌がらせに無理矢理名前の頭から帽子を奪い取ったのだが、まさかこんな事になろうとは・・・。


名前の頭にはヒョコヒョコと小さな耳らしき物が動いていた。


(何じゃこりゃあぁぁぁっ!!)





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