付き合い始めてから、初めて名前が俺の家に来た。 そ、それも、・・・泊まりや。 一晩一緒に過ごすちゅうことは、俺もそういう事を期待してまう。 名前が嫌がるんならどうにか耐えてみせるけど、俺も健全な男子高校生やし、そういう事になればえぇなぁと思ってまうのも仕方ないやん。 その時に備えての準備はバッチリやし、頭ん中で何度もシュミレーションもやった。 それやのにっ! 俺と名前は今、部屋を片付け中。 名前が大阪に来ると知った四天宝寺のメンバーが、俺ん家に押し掛けてきよった…。 名前が「久しぶりだね」なんて嬉しそうに笑うから、追い返すなんて出来へんかったんや。 仕方なくアイツ等を家に入れたら、名前の歓迎会を始める始末。 でも、アイツ等は気を利かせて早々に帰ってくれた。 ・・・後片付けもせんと。 さっきとは打って変わって、静まり返っている室内。 2人きりっちゅう事を変に意識してまう。 そっと名前を盗み見るつもりが、俺の視線は名前の淡い桃色な唇に釘付け。 頭を振り払ってみたところで、なかなかピンクな想像は消えてくれへん。 →next [*前] | [次#] |