「・・・・・・(ニコニコ)」

「・・・・・・(イライラ)」

「・・・・・・(ニコニコ)」

「あーっ、もううっとおしいっ!!」


今、私は蓮二と明日に控えた練習試合についての打ち合わせ中だったりする。

試合はこっちで行われるので、その準備でいつも以上に忙しい。

それなのに、蓮二と話し合っている最中常に背後からジーッと雅治の視線を感じるのだ。

気になって仕方がないっ!


「えぇ〜、だって名前が可愛いすぎるのがいかん。まーくん目が離せん」


ちょっと拗ねた感じで口を尖らせながら言う雅治の言葉に、私はガックリと肩を落とした。


(あぁ、そうだった。雅治はこういうヤツだった・・・)


ハァ〜と私が一つ大きなため息を吐くと、蓮二がポンポンと元気付けるように頭を軽く叩いてきた。


「うぅっ、蓮「あ"ぁーっ!名前に触ったらいかんっっ!!」・・・」


触っていいのは俺だけじゃ!と雅治は私に駆け寄って来て、私の頭にあった蓮二の手をペシッと払ってから、ギューッと抱きしめてきた。

その光景に、蓮二はノートに何を書いてるし、比呂とジャッカルは苦笑し、弦一郎はいつも以上に眉間に皺を寄せ、ブン太は我関せずとばかりにお菓子を貪り、赤也は興味津々でこっちを見ている。

次第に頭が痛くなってきた私をヨソに、雅治は私の肩に顔を埋めながら、ギューッと抱きしめたままだった。

これが、テニス界では詐欺師と呼ばれ、女の子達からはミステリアスだのCOOLだの言われている仁王雅治―――私の彼氏の実態だったりする。



KISS kiss xxx:01



(あ〜、名前はいい匂いがするのぉ)(雅治、オヤジ臭い)(・・・・・・・・・)(雅治?どうかした?)(・・・勃ってきてしもうた)(イヤーッ!)


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