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Aimai4cm
なんとなく気が向いたので夏のフランスでの出来事について書こうと思う。 大学のプログラムで大学生20人程度で1ヶ月の共同生活をしたのだよ。向こうの語学学校に通いながら、ボロい寮で暮らしたんだー
私が住んでいたフランスのリヨンという街のことを説明しよう。パリから新幹線で2時間くらいのところにあるフランス第2の街。大都市のわりに治安がよくて、住みたい都市ナンバー1!実際に住んでみたけど、本当によい街でした。私はリヨンの旧市街に近い方の地域に住んでました。建物の歴史が古くて地震でも起きようものならみんな死んでるだろうなっていうくらい古い街だったよ。
【wifiが繋がるまでのはなし】
田井さんって現代っこだからネットに繋がっていないと無人島に独りで来てしまったかのように心細くなっちゃうんだよね。だから日本でwifiをレンタルしようかと思ったんだけど、1ヶ月分3万円くらいするわけ。そんなに使うのか?と去年フランスに行った子に訊いたら要らないよといわれた。現地の寮にはwifiがあってそれが使えるらしい。だからwifiを借りずに行ったんだよ。でもwifiを使うためのパスワードが着いた日にはもらえず孤独な思いをしたよ。 十数時間もかけて着いた異国の地、そこで精神的にも肉体的にも疲労困憊し、誰か親しい人に連絡をとりたい!無事に着いたよって報告したい!そしてお疲れって要って欲しい!なのに!ネットに繋がらないから日本と連絡がとれないんだよー(泣) 明日になればパスワードがもらえるかなって思っていたけど、翌日は日曜日、引率の先生とみんなでスーパーで買出ししてからリヨンの街を巡った。結局パスワードはもらえずネットに繋がらなかった。でもこの地でみんなで生きていくんだなぁ、楽しみだなぁなんて思ったら、日本のことを少しだけ忘れられる気がした。 お出かけから寮の部屋に戻って、ベッドの上で何も受信することのないスマホを眺めた。フランスに着いてからネットが繋がっていないので、もしネットが繋がったら数日間たまっていたメールやLINEが一気に来るのかな、ひょっとしたらひろぴー(その頃好きだった人)からLINEが来てるかもしれない、なんて考えるとネットに繋がるそのときが待ち遠しかった。 その日、私の部屋のドアが激しく叩かれた。開けるとうちの大学生ではない日本人二人が立っていた。
田井「あっ、どうも。」 男A「○○大の子だよね?うちの部屋にさぁ、調味料とか余ってんだけど要らない?」 田井「ほんとですか!?ぜひください!」 男B「先月日本から来てた□□大の奴らが、余った調味料とかをみんなコイツの部屋においていったんだよね(笑)」 男A「そうそう、あいつらバカだから1ヶ月で消費できない分買いやがった。『M島さんなら来月もいますよねー?』ってみんなして俺の部屋においってったんだよ(笑)」 田井「M島さんっていうんですか!」 男A(M島)「あ、俺がM島で、こいつがN井」 男B(N井)「よろしく」 田井「よろしくお願いします」
何ヶ月かリヨンに住んでいる日本人留学生と仲良くなり、コメやコンソメなどをもらった。そのM島さんにwifiのことについて相談すると、なんとこんなことを申し出てくれた。
M島「パスワードもらうまで俺のパスワード使っていいよ」
その言葉に甘えてパスワードをお借りすることにした。wifiのパスワードなのだからwifiの設定のところに打ち込むのかと思ったらどうやら違うらしく、ブラウザでwebページを開く。するとdocomoのホームページが開くはずなのだが、それがリヨンの大学のサイトのパスワードを入力するページに繋がる。そこにパスワードを入力し送信すると、しばらくの間インターネットに繋げる。10分くらいすると繋がらなくなり、またパスワードを入力しなければいけない。でも繋がっている間はインターネットはもちろん、LINEやSkypeなどができる。それらを丁寧にM島さんは教えてくれた。やさしいな!
そういうわけで、大学からパスワードをもらう前にネットに繋ぐことができた田井さんなのだが、地味に凹むことがあった。ネットに繋げばそれまで溜まっていたメールやLINEを受信されると思って、ドキドキしながらメモしたM島さんのパスワードを入力して送信した。しかし、繋いでみると来たメールはメルマガとメーリスのみ。LINEは誰からも来ていなかった。親からの連絡はおろか、少し期待していたひろぴーからのLINEもなかったのだ。もういい、ひろぴーにはしばらくなんの連絡もしないんだもん!と心に決めた9月のはじめ。1ヶ月間のフランスでの生活が始まったばかりの頃だった。
2013/11/30 23:22
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