心理テスト 3

*サンドウィッチ




「さて、時間が押してきたからこれで最後よ!」


と、アスナが回答者を呼ぼうとすると、


「えっ、ちょっとまって次って・・・!」




「キリト!」

「えぇ!?ユージオ!?」

「みんなの期待に応えたくってね」

そこには、リアル世界にはいられないはずのユージオが。

「こういうところにしか出られないからね」

苦笑するユージオをぽかんとした目で見ていたキリトは、

「あ、アスナに知られちゃダメなんじゃ・・・?」

「そこは安心するといい、キリト君」


「茅場晶彦!?」


「ボクもいるよ!アスナ、会いたかった!」


「ユウキ・・・っ!」


「キリト、私もいるよ」


「・・・・・・・サチ・・・!!」


キリトもアスナもそろって涙が出そうになった。


「アスナ、心理テストのページに紙がはさまってるはずだよ!」


ユウキに言われ、アスナはあわてたように心理テストのページをひらいた。


「えっと、酢酸(作者)からなんだけど・・・

『今回は、いろんな人に出てきてもらいたかったから、私の好きなみんなを集めたのだよ!

だってラフコフ出たのにユージオでないってさみしいしね!

サチもユウキも出したかったし、茅場も出してみたかったんだよね!

完全に趣味だね!2次創作って素敵だね!

だから細かいことは気にせずにいこう!』

っていう、謎のテンションで書かれた手紙がはさまってるわ・・・」

アスナからの説明に俺は呆れつつも、
問題がないならいいか、と微笑んだ。



「ふむ、心理テストか・・・興味深いな」

「団長はそういうところ変わりませんね」

アスナが苦笑すると、茅場はすこし表情をやわらかくした。




「じゃあ、最後のテストいくわよ!」



もしもあなたが昼食にサンドイッチを食べようとしてレストランに入り
次のようなメニューだったらどれを選びますか。


A. ツナサンド

B. ハムサンド

C. 卵サンド

D. 野菜サンド

E.ミックスサンド







「私はDだろうか」

茅場が少し考えた後言った。

「ボクはEかな!おいしそうだし」

ユウキが元気に答えた。

「うーん、やっぱりCかな。
食べなれてるしね」

ユージオも悩みつつ答える。

「私は・・・えっと、Dかな?」

サチも微笑みながら答えた。

「キリトは?」

ユージオに問われ、俺も考える。

「俺か・・・俺もEかな」

「アスナは?」

「私?・・・Aかしらね」

ユウキに問われて笑顔で答えるアスナ。



「これで全員ね。じゃあ、最後の結果発表よ!」





食べ物の好みと性格は密接な関係が有ると言われています。
日常の食べ物の中から好みの 差が現れやすいサンドイッチで
「あなたの行動パターン」を読み取ります。




A、ツナサンドを好む人は、一般的に好みがうるさく、あれこれ考えてから行動する慎重派です。

ところが、時として周りからはプライドが高いと思われたり、
へそ曲がりと見られることもあります。



「あははっ!確かに慎重だね!」

ユウキが笑う。

「プライド高いのも当たってるな」

キリトも苦笑する。

「確かにキミと会ったばっかりのころはツンツンしてたけど」

「・・・会ってからもなにかと突っかかっていたような気がするが」

茅場が真顔で答えると、キリトは吹き出した。

「団長までっ!」

アスナはからかわれてちょっと落ち込んだ。



B、あまりくよくよ考えない、さっぱりしたタイプです。

誰とでも上手く会わせようとする順応性も備えています。

はっきりした自己主張をしようとする訳でもなく、相手のペースに自分を合わせていこうとする為、友人からも人気があり、人間関係も上手く運びます。

ただし、そのために八方美人に見れることがあります。



「今回は誰もいないわね」

「クラインあたりがコレかな?」



C、誰かに頼りたい、甘えたいという気持ちが心の何処かにあるものの、
ほとんどの場合、じっと耐えていく真面目な人です。

優しい心の持ち主でもあります。

また、純粋で曲がったことは絶対に許さない潔癖性の面もあります。

ただ、相手に対しても 潔癖を求めすぎ、
その結果、相手に失望してしまう事もあります。

時には寛大さも必要でしょう。


「合ってるな、ユージオ」

「どのへんが?」

多少思うところがあるのか、不満そうな顔をしながら問うユージオ。

「全部」

「えぇ?」

「お前ってあんまり頼らないじゃん。
それに、曲がったことは許せないっていうのも当たってる。

それでライオスたちに失望した。

極めつけに、お前は優しい。

どうだ、全部当たってるだろ?」

俺が笑って言うと、ユージオは顔を赤くして、
その顔を見せないように腕で隠しながら、

「・・・キリトが人気者になるはずだよ」

「?」

キリトはきょとんとしていたが、
後ろで会話を聞いていた面々からは、
「やれやれ」とため息をつかれるキリトだった。




D、無理をしない控えめなタイプです。

欲しいと思ってもそれを素直に表現しない、忍耐強いところがあります。

また、表面は大人しそうに見えても芯は強く、努力家で勝気なところがあります。

普段は控えめなので、まさかこの人が、こんなにたくましかったとは…と、周りの人に驚かれるかも知れません。


「茅場は努力家ってのはあってるかもな」

ややふてくされたように言うと、

茅場は少し笑って「ありがとう」といった。

「確かに、控えめですよね。
っていうか、厳格っていうか、感情をあまり表に出さないというか」

「もともとあまり表情豊かではないからね。キリト君と会って、大分柔らかくなったといわれたよ」

「誰にです?」

アスナの問いに、茅場は

「さてね」

とだけ言った。


「サチも、おとなしい性格だからな」

「うん。あんまり自分から行動できなくて」

困ったように笑うサチをみて、

「大丈夫。サチは、あんなに頑張ってたじゃないか。

それに、芯が強いっていうのも当たってる。

サチは、俺が前に歩き出せるようにメッセージを残してくれたんだろ?

俺は、君のおかげでこうして前に進めてる。

忘れたりなんかしない。

全部背負って、俺は前に進むよ」

キリトが、泣き出しそうな笑顔で言うと、
サチは綺麗な笑顔で

「キリトは・・・辛い道を選ぶんだね。

でも、そんなキリトだったから、
私は、勇気をもらえたの。

大丈夫。私は、ずっと君を見守ってるよ」

キリトはサチの笑顔を見て泣きそうになった。

だが、涙は見せない。

サチをまっすぐ見つめて、

「ありがとう」と微笑んだ。




E、人付き合いの上手い社交タイプ。
何に対してもホドホドにやっていく安全主義者で、順応性も優れています。

何処へ行っても、どんな人とでもすぐに話をあわせる事が出来る人なのです。

時には敵対している人をも仲間にしてしまうほどの不思議な魅力を持ってます。



「「当ってる」」


ユージオとアスナが同時に声を発する。


「そうかなー?
ボク、そんな器用じゃない気がするんだけど」

「だって、ユウキは私とすぐに打ち解けたし、もともと闘ってたんだから当たってるでしょ?」

「そっかなぁ。えへへっ、褒められるのはやっぱりうれしいね」


「うん。最初から最後まで・・・ユウキは人気者だったよ」

アスナはぎゅっとユウキを抱きしめ、
ユウキもアスナを抱きしめ返した。

「アスナのおかげだよ。

フロアを攻略できたのも、石碑に名前を刻めたのも。

それに、ボクの夢をかなえてくれた。

ボクは、幸せだったよ」

とても嬉しそうに言うユウキを、
アスナはもっと抱きしめた。

「アスナ、苦しいよ」

ユウキは困ったようにつぶやくと、

「でも、嬉しい」と笑った。





「ユージオ、俺って当たってるか?」

「キリトなんて、すでに人気者じゃないか」

「敵からも見方からもね」

「ボクともすぐ仲良くなったし!」

アスナとユージオとユウキに言われ、キリトはむぅ、と唸る。

「俺、安全主義者かな?」

「それはわかんないけどねー」

ユウキがあははっと笑う。

「ユウキも似たようなもんだろ?」

とあきれ顔でいうキリトに、

「ボクは、一生懸命なだけだよ!」

と、笑ってピースした。




「さて、これで心理テストは終わったわ」

アスナが俺を見て笑う。

俺も笑い返す。

「けっこう当たるもんだな、心理テスト」

「ね!」

くすくすと笑うアスナ。

「ユウキもそう思うでしょ?」

「サチもだろ?」

二人がそろって後ろを振り向くと、


「「・・・・・・・・え?」」


そこには、青いバラの花びらが舞っているだけだった。




青いバラの花びらがすべて下に落ちた後、
アスナとキリトは笑っていた。




「・・・大丈夫」

「・・・ああ」

「私たちは、ちゃんと前に進んでいける」

「だから、安心して」










――――――――――笑ってて。















END!





―――――――――――――――

心理テストネタ。

私が思ったキャラの性格をもとにテストしているので、

「えー、このキャラはどっちかっていうとこっちでしょ」

と思っても流してやってください。


最近更新が停滞していますが、私は元気です!

いつも来てくださっている方、ありがとうございます!

頑張ります!

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