心理テスト 2

*あなたは蝶



※この心理テストはR-15です。

無理な方は飛ばしてください。





「えーっと、次の回答者は・・・

――――――――――!?」



ぞわっと悪寒がはしった。


その瞬間、背後から声がした。




「久しぶりだな―――――キリト」



声のしたほうを振り返ると、
キリト君の背後の男からだった。


油断していたとはいえ、全く気が付かなかった。


「・・・耳元で名前呼ぶなって言っただろ、PoH」


慣れている様子でいうキリト君に驚いた。


「つれねぇな。せっかく来てやったっていうのに」


「・・・呼んでないわよ」


私が厳しい声で言うと、キリト君が「まぁまぁ」と言って私をなだめる。

「今日は敵味方関係ないだろ?」


「そういうことだ、≪閃光≫」


キリト君の肩に腕を回すPoHをにらむと、
後ろから声が聞こえた。


「あー!ずるいっすよヘッドぉ!
俺もキリトさんとイチャイチャしたい!」


「なっ・・・!」


そういってキリトの腰にまとわりついたのは、ジョニー・ブラック。

その光景にあっけにとられていた私は、
はっと意識を取り戻すと、

「まさか・・・次の回答者って・・・」

「はいはーい、俺たちでぇーす!」

ジョニーがケラケラ笑いながら言う。

「キリトさーん、俺さみしかったぁ」

「・・・おまえ、マスクかぶったままなんだな」

キリトにすり寄りながらねっとりとした声を出すジョニーに対し、
慣れた様子で対応するキリト。

「あー、だって俺まだアニメでてないしィ、
こっちのほうがキャラ立つしー」

「リアルな方の事情かよっ」

思わずツッコミをするキリトにゴロゴロとすり寄りながら、
ジョニーは後ろに向かって声をかける。

「なーザザ」

「・・・黒の剣士、今日だけは、見逃してやる」

「はいはい」

ザザの言葉にも慣れた様子で対応するキリトをみて驚く。


いや、それよりも。

この心理テスト終わらせるのが優先だわ。


アスナは頭を切り替え、心理テストの本に目を落とす。


「・・・じゃあ、テストするわよ」



黄色の蝶が飛んでいます。

もしアナタが蝶なら
どの花にとまりたいと思いますか?


1)黄色の花

2)紫色の花

3)白色の花






「2」

PoHが即答する。

「俺は・・・1かな」

「かわいいっすねーキリトさん!」

「茶化すなよ・・・っていうかいい加減離れろ!熱い!」

私は腰にまとわりついたままのジョニーをにらみながら、

「早く答えなさいよ」

といった。

ジョニーはどうでもよさそうな顔をして答えた。

「えー、どれでもいい「のは無しよ」じゃあ2でいいや」


どうしてこんな奴らがここにいるのよ!と言いたくなったが、
そんなことはわかりきっているので、口には出さない。

「アスナ・・・?」

心配そうに見てくるキリト君につい微笑みそうになったが、
キリトの後ろに立っているフードの男を見て萎えてしまった。

「ザザはどうなのよ」

にらみながら問うと、

どうでもいいといったような顔で、

「・・・2」

とだけ口にした。


「アスナ、怒ってる?」

キリト君に問われ、「そりゃあね!」と言いたくなるのを抑えて、
「大丈夫」とだけ言った。


「ちなみに、アスナの答えは何だ?」

「・・・3かしらね」


もう早く終わらせよう、という気持ちが勝っていた。

ふつふつと湧き上がる怒りを抑えて、
心理テストの答えのページに目を落とすと、


「―――――――なっ」


絶句。

次に羞恥。


「アスナ・・・?」

不審に思ったキリトがアスナに声をかけると、

アスナは顔を真っ赤にしていた。

「?どうしたんだ?」

怪訝に思ったキリトが声をかけると、
ひょいっとPoHがアスナから本を取り上げた。


「へぇ」


口の端が持ち上げられたPoHをみて、
俺は嫌な予感がした。

「ほらよ」

PoHに渡されたページに目を落とすと、
俺の顔もみるみる赤く染まっていく。

「なっ、な」

キリトの持っている本をジョニーが取り上げて、声に出す。

「えーっとなになに・・・?」





これでアナタの同性愛度がわかります
結果は以下の通り…


1)黄色の花
口では嫌とはいいながらも、心のどこかでは同性に惹かれるタイプ

同性に狙われやすいので、その気がないならはっきり断ろう



2)紫色の花
同性にも異性にも惹かれるタイプ

セッ〇スにどん欲で、情熱的な恋愛が出来るなら同性もOK




3)白色の花
異性以外とはセッ〇スなんて考えられないノーマルな人!セーフセーフ



「優しい言い方じゃん!恥ずかしいとこなんてないじゃん!」

つまんねー!というジョニーに対し、

「ば、ばかっ!おま、そう、それ」

「バカは貴様だ。少しは落ち着け」

無理だ!落ち着けるはずない!


「お、お前らはなんで普通なんだよ!」

顔を真っ赤にして言うと、PoHは近づいて口の端を持ち上げ、ささやいた。

「前から言ってるだろ・・・?
キリトを俺のものにする、ってよ」

かぷ、と、その勢いで耳をかまれた。

「ひ、あ」

思わず上ずった声が出る。

そこへアスナが割って入った。

「離れなさい!」

これじゃまるで俺が姫でアスナが騎士だ。

「ククッ、さすが元KoB副団長様だ。

だが、少々反応が遅いな。


・・・そうそう、その心理テスト、なかなか当たってるんじゃねぇの?」

それだけ言って、PoHは身をひるがえした。

「あっ、待ってくださいよヘッドー!
キリトさん、次は俺ともイイコトしましょうね?」

麻袋の下から楽しそうに、だが色気を含んだ声で言われて、
俺は思わず顔をうつむかせた。


「・・・次に会ったら、覚悟しておけ」


ザザとジョニーが同時にいなくなったのを見て、
かすかに安堵の息を漏らした。


「・・・大丈夫!?キリト君」

アスナが振り向き、俺の肩をつかんだ。

「う、うん。大丈夫だ」

はっと顔をあげて返事をする。

大丈夫、大丈夫。

そういっているうちに、さっきPoHに耳をかまれてから鳴り響いていた
俺の心臓がようやくゆっくりし始めた。

「・・・まさか、こんな形で宣戦布告してくるなんてね・・・!」

アスナが険しく言った言葉を理解するのは、まだ当分先だった。



「何はともあれ、次が最後よ」

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