クリスマスパーティ! 3

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところ変わって、キリトの部屋。


「エギルの店に、4時集合・・・っと」

電子スケジュール帳に予定を入力すると、
俺は来たままのコートなどを脱ぎ、普段着になった。

そのままベッドに座り、考える。


そういえば、今日の皆ってなんか様子がおかしかったよな・・・
はっ!!・・・まさか、俺に隠れてうまいもんでも食ってたのか!?


だとしたら許せん。
絶対文句つけてやる。

ぐぬぬ・・・と的外れな方向に思考を持っていくキリト。


妹の直葉はまだ帰ってきていないため、
気を紛らわせるのもあわせて先に風呂へ入ろうと
思い立ったのであった。



・・・それから15分後。



「あーいいお湯だったー・・・ん?
スグ、帰ってたのか」


「ただいま・・・っておにいちゃあああああああん!!??」


「ん?」

きょとんと首をかしげるキリト。

「なんだよ?」

「なっなんて格好してるの!?襲われたいの!?」

「はぁ!?」

直葉が指をビシィ、と指す。

その先には、暖かいお湯で体が少々のぼせ上がり、
顔をほんのりとピンクに染めた、
パジャマ姿のキリトが居た!!!!


「お兄ちゃん、だめだよ、そんな格好・・・!!」

「そんな格好って、俺パジャマなんですけど!?」

「シャラップ!!お色気で来る作戦ね!?
お兄ちゃんの口から「スグ、体が熱いんだ・・・」とか
言われたら、お兄ちゃんをその場で押し倒してエトセトラエトセトラ!!」

カッと目を見開いて言われても、兄にとっては
困惑を通り越して恐いだけである。

だが、ここで黙っていたら、俺より年下の、
しかも女性であり妹である直葉に押し倒されてしまう!!

それだけは阻止せねば・・・!!


「スグ、あえて言うが・・・っ!
俺は男であり兄でありそして高校1年生であり
今の俺はお風呂上りでパジャマを着ている!!!」


バーン!!と効果音つきで一気に話すと、
直葉はハッとして兄、和人をみた。

「お、オフロ上がり・・・っ!!」

「そうだ!だから、なにか変な勘違いをしてもらっては困る!!」

さらに押したたむようにして言うと、
直葉はようやくほっとした表情をつくった。

「なーんだ、それならそうと先に言ってよ」

「普通わかるだろ!?」


何だこのやり取り。

何だこのテンション。

そしてなんなんだこのキャラ崩壊。

作者め、俺をどうしたいんだ。


「そっか、じゃあ先にオフロに入ったんだね。
じゃあ、私はご飯食べてからオフロ入ろっかな」

「ん、わかった」

ふわっと微笑むと、スグは顔を真っ赤に染めて、
「準備してくる!!」と自分の部屋に戻っていった。


「どうしたんだろ・・・」


自覚なしの桐ヶ谷和人、17歳である。

[ 13/114 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -