クリスマスパーティ! 1

皆に選んでもらった耳あてをして、
家に帰ると、俺はケータイのメールを確認した。

ちなみに直葉は皆と話したいことがあるから
先に帰っていていいと言われたので、別行動である。

いろいろあって、確認できる時間なかったからな・・・
と苦笑して、ボックスを覗くと、
1件のメールが届いていた。

「?エギル?」

意外だ。
さっきあったなら、そこで言えばよかっただろうに。

そう思ってメールをスクロールしていくと、
そこにはこう書いてあった。



『24日は暇か?』



それだけ。

それこそ、さっき聞けばよかっただろうに。

俺はカレンダーやスケジュール表を見て、
24日になにも予定がないことを確認する。


「えっと・・・『何もないけど、どうかしたのか?』っと」


エギルに思ったままのことをメールで送ると、

30秒後にエギルから電話がかかってきた。

「今度は電話かよ。
会ったときに言えばよかったんじゃないか?」

訝しみながらも、電話の応答ボタンを押す。

「エギル?」

俺が名前を呼ぶと、
野太い声がすぐにかえってきた。

『よぉ、キリト』

「どうしたんだ?さっき会ったんだから、
言ってくれればよかったのに」

俺は思ったことをそのまま言うと、
電話の向こうでエギルは笑った。

『いろいろ事情があったんだ。
それはそうと、24日、空いてるんだな?」

率直に聞かれ、少々面食らった。

「う、うん。特に用事はないけど・・・」

『よし、じゃあ決まりだな』

「?」

なにが決まったんだろう。
俺は首を傾げつつ、先を促す。

「なにが決まったんだ?」

『キリト、24日、ALOに来られるか?』

目をぱちくりさせて、俺は言った。

「別にいいけど・・・本当にどうしたんだ?
何かあるのか?」

ALOにはいつも行っているし、
別にわざわざ言う事でもあるまいに。

『それは来てからのお楽しみってやつだな。
そうだな・・・4時に、俺の店に来てくれ。
遅れるのは構わないが、時間前には来るなよ』




・・・なんで?




聞きたかったが、きっとごまかされてしまうだろうと判断し、
おとなしく従うことにした。

「わかった。24日の4時だな。
・・・ところでさ、エギル」

『ん?』

「その・・・皆が来るなら、スグも連れてっていいか?」

とっさに思いついたことだが、
いい案だと自分でも思った。


スグだけ一人家に置いていくことはできないもんな。
みんなと一緒に楽しみたいに決まってる。


『あー・・・』

「だめ、か?」

思わずしょぼん、となる俺の声を聞いて、エギルが
あわてて言った。

『いや、駄目だとかじゃねぇんだ。
てか、もう呼んであるんだよ、リーファちゃん』

「え?そうなのか?知らなかった」

スグは一度もそんな話を帰りにしなかった。
スグなら言ってくれそうなものだけどな・・・。

「そっか。ならいいんだ。じゃあ、また24日に行くよ」

そう言うと、どこかほっとしたようなエギルの声が返ってくる。

『よし。じゃ、24日にな』

「おう。じゃ、切るぜ」



・・・・・・・・・



ところ変わって。

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