寒くて耳が痛い 7

そこまで考えたところで、
クラインがごほん、と声をだした。

「ま、せっかくキリの字と一緒なんだ。
こんなことで怒ってちゃもったいねーよな!」

と、わけのわからない理由で話を片付けた。

もやもやした気分で居ると、頭をくしゃくしゃっと撫でられた。

「うわ、ちょ、なにすんだよ!」

「ふふん、やっぱりキリト君はかわいいなーと思ってよ」

「ぶん殴るぞ」

「すみませんでした」

すっかり毒気をぬかれ、考えるのも面倒になったところで、
本来の目的を思い出した。

「あ、耳あて!なんだかんだでまだ買ってないじゃないか」

「あ、そーいやそうだったな。
じゃ、俺が似合うの選んで「抜け駆けはさせませんよ、クラインさん!!」

どこかで聞き覚えのある声だ。

と、後ろを振り向くと
なんとエギルとPoHを除いた、
俗に言うヒロインズが、スグを中心に後ろに立っていた。

「読者のみなさん、クラインオチだと思ったでしょう残念でした!
直葉視点で始まったからにはオチはこうなるってことは決まっているんです!!
キャラ崩壊したからにはオチに使われないと
私が報われないでしょう!?」

スグがどこかに向かって必死にしゃべった。

「えーっと・・・直葉、さん?」

状況がつかめずにいる俺に、
直葉は向き直った。
そして、残念そうに状況を報告する。

「お兄ちゃんに耳あてを買うって情報が、
途中でであったエギルさんから皆さんにばれちゃったんだよね・・・
でもまぁこちらとしてはクラキリオチを阻止という
目的は達成できそうだから甘んじて受け入れたんだけど・・・」


えっと、とりあえずわけのわからない単語はスルーするとして、
このメンバーがそろうのはいかがなものだろうか。
アスナはもちろん、リズやシリカ、それにシノンまで
集まってしまった。

さっき別れたばかりなのに。
「またALOでね!」と言っていたのに。

と、いうよりも
もっとひそやかに、かつ速やかに買う予定だったのだが。

エギルにだって、耳あて買うなんていってなかったはずだが。

と、思って、唯一耳あてのことを知っているシノンに
顔をむけると、ふっと笑った。


シノンお前しゃべったな!!!


「じゃあ・・・皆で一緒に行動するのか?」

「うん、そうなるかも」

スグからの返事に、ぽかんとしながらも、
次第におかしくなってきて、ぷっと吹きだした。

「?お兄ちゃん?」

「あははっ!いや、なんかすごい偶然だなって思ってさ」

コレだけのメンバーが、オフ会でもないのに
一箇所に集まること事態が珍しい。

「それは、まぁ・・・しょうがないっていうか」

アスナが思わず発した一言に、
他の皆も苦笑する。

「?」

「すぐにキリト君もわかるよ。
さ、みんなでキリト君の耳あて選んであげよ!」


「「「おー!!」」」




・・・・・・・・




そんなこんなで、皆から選んでもらった
耳あてを買い、
「つけてみて」といわれたので、
さっそくその耳あてをつけた。

黒のふわふわした耳あてだが、決して寒くはなく、
むしろあたたかい。

「あったかい・・・」

ふ、と笑うと、みんな一斉に顔を背けた。

「?」

俺はきょとんとした顔で首をかしげる。


「エデンはここにあったのか・・・!」


スグのつぶやきは、俺以外のその場に居た者を
頷かせた。






END!

 


――――――――――――――――――
■反省文■※飛ばしていただいて結構です

まず、直葉ちゃんキャラ崩壊させてごめんね!!

ご、誤解しないで!!スグちゃん大好きだよ!?

ブラコンの直葉ちゃんマジかわいいです。

個人的に、スグ→→→→→←キリが好みですwww

耳赤くなってるキリトきゅんprpr!!

愛されキリト君が一番好きです。

もっとアスナちゃんと絡ませたかったけど、
それはまた今度で許してくださ・・・orz

あと、
地味にこのお話続きます。

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