生理が来ない、と聞いて心底驚いた。
頭の片隅でも思っていなかった。
どうしてその可能性に気付かなかったんだと、自分を殴りたくなった。
(マジで最低だ)
Firstnameのことを考えているようで、俺は自分のことばかり考えていた。
一人で不安を抱えて、どんな気持ちで俺に嘘をついていたんだろうと思うと、自分が本当に許せない。
何回謝っても足りない。
いくら抱きしめても足りないけど、俺はFirstnameを強く抱きしめた。
背中に回された細い腕に愛しさが募る。
「Firstname…」
額を擦りつけてくるFirstnameを、もう一度強く抱きしめた。