駄ン文ロンパ129
2015/08/26 06:00

【傍若無人! 左右田様12】


日向「校内ラジオ、ですか?」

先生「そう。ちょっとした実験でね。本科と予備学科の校舎に生放送するんだ。本科の知り合いが多い君に頼みたいんだが……良いかね?」

日向「勿論です。俺で良ければやりますよ」

先生「そうか! なら任せるよ。来週からだから、本科の誰かに声を掛けてゲストとして参加して貰ってくれ」

日向「はい! あっ、あの、ラジオってどういうことをすれば……」

先生「それは……君達にお任せ、だそうだ。自主性も実験の内らしい」

日向「そうですか……」

先生「大丈夫かい?」

日向「だ、大丈夫です! 頑張ります!」




――――




日向「とは言ったものの、何をしたら良いんだ……ラジオとか聴いたことないし……うーん……」

左右田「何悩んでんだ?」

日向「気配を消して背後に忍び寄るなって前にも言ったよな?」

左右田「……」

日向「……」

左右田「悩み?」

日向「ああ、うん。実は――」


――説明中――


日向「という訳なんだ」

左右田「参加する」

日向「却下」

左右田「今なら狛枝も付きます」

日向「尚更嫌なんだが!?」

左右田「更に田中も付いて、なんとお値段9800円」

日向「やっすいなお前等!? 一応超高校級だろ!?」

左右田「時給」

日向「たっかいなオイ!」

左右田「参加したい」わくわくきらきら

日向「う……可愛い……//// いや、でも……」

左右田「駄目、か?」しゅん

日向「いやいや駄目じゃない駄目じゃないぞ! よし、ゲストはお前だ! 一緒に頑張ろう!」

左右田「ん」

日向「ところでさ……ラジオって何すれば良いんだ?」

左右田「……」

日向「……」

左右田「電波発信」

日向「いや、そうじゃなくて……何かするんだろ? 葉書読んだりとか、何か色々」

左右田「……」

日向「……」

左右田「葉書読む以外に何すんだ?」

日向「お前も知らない人間だったか……」頭抱え

左右田「適当にやりゃ良いんじゃねぇかな」

日向「適当って……」

左右田「兎に角べらべら喋ってりゃ良いんだろ?」

日向「んー……そう、なのか?」

左右田「所詮学生がやるラジオ、教師も其処まで期待してない」

日向「し、辛辣!」

左右田「とりあえず葉書的なものを集めよう。クラスの奴とか後輩に書かせて集めとくわ」

日向「あぁ、頼む。後輩とは親しくないから助かるわ」

左右田「ん」

日向「でも葉書だけじゃなぁ……」

左右田「企画」

日向「企画、企画かぁ……考えとくわ」

左右田「ん」




――そして来週――




日向「もうすぐ始まるのか……ききき緊張してきたたたた」がくぶる

左右田「落ち着け」

日向「お前、何で冷静なんだよ」

左右田「冷静に見えるならそうなんだろう。お前の中ではな」

日向「……」

左右田「でも目に見えていることが真実とは限らねぇ。だからこそ疑うことを知らなければならねぇんだ。そうじゃないといつか裏切られて傷付き、何も信じられなくなr」

日向「いつもより口数多っ! 何だ、お前もテンパってんのか」

左右田「天然パーマじゃねぇよ」

日向「そうじゃねぇよ馬鹿!」

左右田「あ」

日向「あ? どうした?」

左右田「スイッチ」

日向「は? スイッチはまだ……って、入ってるうううううううう!?」

左右田「今の会話、発信されてるな」

日向「嘘だろ……!? ちょっ、どうしたら」

左右田「日向創の日向創による日向創の為のラジオ番組、『カムクラジオ』はっじめっるよー☆」(女声)

日向「ふぁっ!? 何だその名前!? つうか今の声どっから出した!?」

左右田「缶バッジ型変声機」

日向「凄いなバーロー!」

左右田「葉書」すっ

日向「ああもうっ、読めば良いんだろ読めば! えーっと……『制圧せし氷の覇王』さん……って、誰か丸判りだなオイ!」

左右田「『俺様が認めた特異点、そして機械仕掛けの神〈デウス・エクス・マキナ〉よ。俺様にこのようなものを書かせるとは、貴様等は本当に命知らずだな!』」

日向「渡してきた癖にお前が読むのかよ!」

左右田「『特に貴様等に言うことはないが……そうだな、哀れな仔羊に俺様からの手向けだ。貴様等が愛するものの真名を言え』」

日向「愛する!? えっと……人じゃなくても良いよな? く、草餅……」

左右田「舟状骨」

日向「まさかの骨!? しかもマニアック!」

左右田「次、『希望大好き』さん。『あはっ、左右田君! 僕如きが君に葉書を送るなんて烏滸がましいと思うけど、それでも送ってしまった僕をどうか許して欲しいな!』」

日向「あれ? 俺の名前……」

左右田「『あ、そういえば日向君も居たよね。まぁ良いや』」

日向「まぁ良いやじゃねぇよ糞枝がぁっ!」

左右田「『そんなことより左右田君! もし良ければ哀れで愚図で愚かしい僕に、君のスリーサイズを教えて欲しいんだけど』」

日向「あの馬鹿、ラジオを介して何聞き出そうとしてんだ!?」

左右田「胸囲は86、腰は」

日向「言わんで良い!!!!!!!」

左右田「……」

日向「次だ、次読むぞ! えーっと『超高校級の紳士』さん。『お二人のスリーサイズを教えてください』……誰だオイ! スリーサイズ聞くの流行ってんのか!?」

左右田「日向の胸囲は91で」

日向「言わんで良いって言ってんだろ!!!!!!」

左右田「……」

日向「はぁ……何なんだこれ……まともなやつはないのか……」がさごそ

日向「えーっと……『エレクトリカルパレード』さん。『創ちゃん、和一ちゃん、おはこんばんちゃーっす! うっひゃああああああああっ!』……おお、まともだ」

左右田「まとも:とは」

日向「黙れ。えーっと……『ラジオと言えば質問コーナーっすよね! という訳で唯吹から二人に質問っす!』……名前書いちゃってるよ!」

左右田「流石だな」

日向「流石だよな……えーっと『二人が今穿いてるパンツは何色っすか?』って、はああああああああっ!? 何でさっきからセクハラしかしてこないんだ此奴等!」

左右田「……」

日向「あ、流石の左右田もこればっかりは言えないよな」

左右田「無色」

日向「……ゑ?」

左右田「無色」

日向「え、どういう意味?」

左右田「穿いてない」

日向「おおおおおおおおっ!? 何で!? お前いつの間に覇王スタイルに目覚めてんの!?」

左右田「実はさっき花村に頂戴と言われて」

日向「いや、遣るなよ! 何であげちゃうんだよ!」

左右田「後でコーラくれるって」

日向「そんな交渉で引っ掛かるな! ちゃんと返して貰いなさい! めっ!」

左右田「ん」

日向「あーもー……葉書は次で最後にするぞ。えーっと……『餃子大好きっ子』さん。『吸血鬼のコスプレとか興味ありませんか?』って……えっ、吸血鬼?」

左右田「コスプレするまでもない」がっちんがっちん

日向「いや、お前の牙は吸血鬼というか鮫とか鰐の域だと思うぞ」

左右田「……」

日向「……」

左右田「鮫人間……鰐人間……? 何だか冒涜的なh」

日向「はい、葉書コーナーはこれでおしまい! 次のコーナーだぞ」

左右田「何をする気だ?」

日向「ああ、やっぱり此処は学生らしく勉強のことを語ろうかと」

左右田「成る程、詰まらん」

日向「じゃあ何について語れば良いんだよ!」

左右田「好きなものについて」

日向「……草餅?」

左右田「違うだろ」

日向「な、何を言ってるんだよ……俺は草餅が……」

左右田「……」

日向「……」

左右田「あるだろ?」

日向「……お、俺は……」

左右田「俺は骨格が好きだ」

日向「……!」

左右田「良い骨格の人間を見ると、解体してしまいたくなるくらい好きだぜ」

日向「左右田……」

左右田「日向、曝け出せ。お前の熱いリビドーを」

日向「……俺は……」

左右田「……」

日向「……俺は、パンツが大好きだああああああああっ!!!」覚醒

左右田「骨格こそ至高。あらゆるものの基礎となり、全てを支えている要である骨格は神だぜ」

日向「パンツこそ至高! 大事なところを隠すその気高さ! 愛しさ! 切なさ! 心強さ! それでいて大事なところと同じくらい、見られると恥ずかしい! だからこそ暴きたい! 被りたい! 寧ろ食べたい!」

左右田「大腿骨腓骨腸骨恥骨坐骨仙骨尾骨頭蓋骨肋骨蝶形骨下顎骨」

日向「パンツパンツパンツパンツパンツパンツパンツパンツ」




 このラジオを聴いていた人間の半分がパンツドランカーと骨格フェチを発症したので、ラジオは中止された。



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