駄ン文ロンパ109
2015/07/13 06:00

【粒餡の鯛焼きが好きです】


左右田「♪」もぐもぐ

田中「貴様……それはまさか、暗黒物質を内包するバハムートの姿を模した東洋の菓子か」

左右田「田中か。おう、花村に鯛焼き器を借りて作ってみたんだ。もう一つあるから食うか?」すっ

田中「ふっ、この俺様を餌付けしようというのか? ……戴きます!」ぱくっ

田中「お好み焼きの味がする……」

左右田「厨二語忘れてるぞ」

田中「いや……だって……中身粒餡か漉餡だと思って食べたのに……もしくは白餡……あとカスタードとか……」

左右田「でも美味いだろ? 食べ易いし」

田中「食べ易いし美味しいけど……美味しいけどさ……何かこう、予想を裏切られた感じがさ……甘いの期待して、舌も脳もそういう準備していたのに……お好み焼き味って……」

左右田「何かごめん……」

田中「あっ、いや! これはこれで美味だぞ! だからそのような顔をするな! 美味いぞ左右田! 期待を見事に裏切る冷酷無比な中身の菓子、正に覇王たるこの俺様に相応しいぞ! なっ! なっ!」

左右田「俺は冷酷無比なんだな……」

田中「ああああああああっ! ちがっ、違う! あれは言葉の綾でっ! 違うっ、左右田違うのだ! 左右田は優しいぞ! 俺様にか、菓子? を分け与えてくれたし! なっ! 寧ろその好意を踏み躙った俺様こそ冷酷無比というか……人でなし……」

左右田「いや、覇王でなしじゃねぇかな」

田中「……左右田、貴様実はそんなに傷付いていないな?」

左右田「当たり前じゃん、お前みたいな奴を騙す為にこの鯛焼き作ったんだから」

田中「貴っ様ぁああああああああっ!」



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