駄ン文ロンパ88
2015/05/03 06:00
【日向=オマエラ≒俺】
日向「あれ、田中は?」
狛枝「電子手帳からして、まだコテージに居るみたいだよ……」げっそり
日向「寝坊か? 昨日ダウンするかしないかのギリギリで山に行かせたからかな」
左右田「なぁ、もしかして日向の才能って『超高校級のブラック企業』じゃね?」げっそり
狛枝「あぁ、納得」
日向「其処の社畜共、田中起こして来てくれ」
左右田「何で俺達が」
狛枝「そうだよ」
日向「よし今日のお前等は海な。ダウンしたら元気爆弾だから」
左右田・狛枝「行ってきます」すたすた
――――
左右田「あー、労基に訴えてぇ」
狛枝「でも此処、外と連絡取れないんだよね」
左右田「完全にこれ軟禁だよな、強制労働だよな、訴えたら余裕勝利で元凶である学園長を檻の中にぶち込めるよな」
狛枝「左右田君、ちょっと落ち着こうか。目が据わってるよ」
左右田「通算12回も元気爆弾使われたらこうなるぜ。けけっ、くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ」
狛枝(本編の僕より怖いんですけど……)
左右田「……あ、田中のコテージに着いたな」
狛枝「そ、そうだね」
左右田「……」こんこん
狛枝「……」
左右田「……」こんこん
狛枝「寝てるのかな……こういう時って防音機能が邪魔だね。外から呼んでも聞こえないし」
左右田「……」がんっ
狛枝「ちょっ」
左右田「……」がんっごんっげしっ
狛枝「ちょっと左右田君、蹴るのは駄目っ、駄目だよ左右田君っ」
左右田「お前だけ夢の世界へ行くなんて許さねえ許さねえ許さねえ許さねえ」げしっげしっがんごんっべきっ
狛枝「私怨が! 私怨が混じってるよ! 田中君に罪は無いからっ! 落ち着いてよ左右田くぅんっ! 扉がちょっと凹んじゃったよ! ストップ、ストップ!」がしっ
左右田「はぁ……はぁ……離せ……離せ!」じたばたじたばた
狛枝「止めて! 扉のライフポイントはもう0だよ!」ぐぎぎ
左右田「はぁ……はぁ……」
狛枝「はぁ……はぁ……」
左右田「……」
狛枝「……」
左右田「……疲れた……」ぐだぁっ
狛枝「……うん……」ぐだぁっ
左右田「つうかこんだけ蹴って起きないとか何なの? 馬鹿なの? 死ぬの? 死んでるの?」
狛枝「あははっ、まぁまぁ落ち着いて落ち着いて。あぁでも、サスペンスなら扉に鍵が掛かってなかったら死んでるよねぇ。なーんて」がちゃっ
狛枝「開いてるやん……」
左右田「これは死んでるな」
狛枝「いや、そんなまさか……」
左右田「死因は過労死」
狛枝「あぁ納得」
左右田「田中の奴、元気爆弾14回食らってるからな……」
狛枝「……これ本当に死んでるんじゃ……」
左右田「とりあえず中に入るべき、だよな?」
狛枝「生きてますように……」そろーり
左右田「……」そろーり
田中「 」ばばーんっ
狛枝「 」
左右田「 」
狛枝「……床に全裸で寝てる……」
左右田「一生もののトラウマになったわ……これなら死体の方が良かった……」
狛枝「いやいや、そこまで言っちゃ田中君に申し訳ないよ。死体よりは良いよ、うん」
左右田「つうか何で全裸? 此奴そういう趣味なの? ノーパン野郎だから怪しいとは思ってたけど」
狛枝「……あっ、よく見て左右田君」
左右田「何が悲しくて田中の裸を見なきゃなんねぇんだよ」
狛枝「我慢して、ほら。床が微かに濡れてる」
左右田「……此奴漏ら」
狛枝「違うよ! ほら、風呂場から点々と濡れた跡があるでしょ! きっと田中君は風呂に入って上がったんだけど、過労で倒れてそのまま寝ちゃったんだよ」
左右田「あぁ、なるほ……ちょっと待て、つまり此奴はそんな極限状態になるまで働かされてたってことか?」
狛枝「……そうだね」
左右田「……」
狛枝「……」
左右田「……なぁ」
狛枝「……何?」
左右田「プライド捨ててウサミ先生に泣きつこう……このままじゃマジで死人が出るぞ……」
狛枝「うん……」
その後ウサミ先生の監査が入り、労働環境は良くなりました。
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